映画感想を中心とした管理人の戯言です。
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【20-026】ストレイ 悲しみの化身 ★★★☆☆
category: 2020年の映画レビュー | author: moeru-movie
今週も未体験ゾーンからストレイ 悲しみの化身を鑑賞。

愛する息子ヴァーニャが失踪したイゴール夫妻は、数年後、養子を迎え入れることを決める。
妻は児童養護施設でいじめられていた子供が気になって家に連れて帰り、行方不明の息子の名前で彼を呼ぶ。
ヴァーニャは、一緒に過ごすうちに息子に似てくる。あるとき妻が妊娠し、喜ぶ夫妻だったが、ヴァーニャが母親を見る目が変わる。


一見すると「エスター」のような話かと思ったけど、実際は怪物映画でした。
養子を迎えるってのはいいけど、どこをどう考えたらあの子を選ぶ理由があるのか?
もう、のっけから歯むき出して唸り声上げて威嚇しまくって、凶暴な野良犬そのものやん。
その後も人並みの可愛げが出る訳でも無く、野獣一直線。

最初はそんなケモノ子供に愛情を注いでいたような感じだった奥さんの方が、途中からドン引きになっちゃって、気が付けばダンナの方がケモノ子供寄りになっちゃってるのも今イチ良く分からない。
そして、このケモノ子供が実は「オーメン」のダミアンみたいに「実はジャッカルの子です」という流れに・・・・全然なってないのですが、いちおうは出生の秘密に迫るエピソードもあります。
だけど、何か今イチ盛り上がらないのはどうしてなんでしょうかね?
最終的には。失踪していたガチ息子がどうなっていたかの謎も解けるので、お話としてはまずまず纏まっているんですが、ケモノ子供が●●化する場面のCGのチープさもあり、ホラーとしてもパンチ不足だよな〜というのが自分の印象です。
まあ、さすがに未体験ゾーンクオリティと言ったところかな・・・。

◆パンフレット:販売無し

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【20-025】アントラム 史上最も呪われた映画 ★☆☆☆☆
category: 2020年の映画レビュー | author: moeru-movie
もはや宣伝の煽りだけで出落ち感満載なアントラム 史上最も呪われた映画を観てみた。

1970年代のアメリカ・カリフォルニア州で映画『アントラム』が撮影されたが、ずっとお蔵入りになっていた。
この作品を観た者は不幸に見舞われるというジンクスのためだが、1988年にハンガリーのブダペストで初上映される。
すると映画の上映中に火災が起きて映画館は焼失し、56人もの犠牲者を出す大惨事となる。


まさに「惹句による出落ち映画」としか思えないものでした。
ストーリーあらすじに書かれている内容は、まさに「前フリ」でしかなく、本編内容ではありません。
「観たら死ぬ」なんていうキャッチーな煽り文句に釣られて観に来ているお客さんが大半なんじゃないかと思うのですが、まさか本気にしている人は居ない・・・えっ!?少しは本気にしてる人が居るの?って所はありますが、過去にも
・本当にライオンに人が食われたらしい:グレートハンティング
・映画の中で本当の殺人が行われているらしい:スナッフ
・本当に人喰い族に遭遇してやたれちゃったらしい:食人族
・本当に車に引っ張られて腕が千切れてるらしい:カランバ
といったような怪しい宣伝文句の映画はありましたが、ハッキリ言って全部フェイクですからね。やったもん勝ち・話題になればOK・あくまでも「噂」だからね・・という有様ですよ。

実際、本編の方は良く分からない姉妹が大した台詞も喋らず、起承転結も無い話をサブルミナル映像を挟みながらひたすら退屈に続けるだけの見どころの無い内容でした。
確かに見ようによっちゃあ「何かコワイ」「不気味」と感じる人もいるかもしれませんが、「観たら死ぬ」という惹句に完全に本編が負けてます。
むしろ、突然現れる「パンイチ切腹日本人」のインパクトが強くて、しばらく「あのオッサンは何だ!?」という事で頭がいっぱいになり、話が入って来なくなります。
そして気が付くと、記憶が飛んでます。ってか、睡魔に負けちゃいます。
もしかして、これも呪われた結果なのでしょうか?でも、当然死んでもいなけりゃ病気にもなってませんし、怪我もしていません。

と言う事で、観たら死ぬかどうかの自己責任と共に、観て面白く(怖く)感じるかどうか、胡散臭い映画に入場料払うのかどうかも自己責任でどうぞ。
自分は声を大にして言いたい。
「死なねーし!面白くねーし!どう見ても本編は70年代製作じゃねーし!切腹日本人、あんた何!?」と。。。。

◆パンフレット:600円

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【20-024】続・荒野の用心棒 デジタル・リマスター版 
category: 2020年の映画レビュー | author: moeru-movie
入場特典のチラシ欲しさに続・荒野の用心棒 デジタル・リマスター版を鑑賞。

鞍を背負い、棺桶を引きずり歩く流れ者ジャンゴ(フランコ・ネロ)は、底なし沼の前で男たちに鞭打たれている女マリア(ロレダナ・ヌシアック)を、得意の早撃ちで彼女を救う。
二人はマリアが逃げ出した村へやってくるが、村はジャクソン少佐(エドゥアルド・ファヤルド)率いる元南軍兵士と、ウーゴ将軍(ホセ・ボダロ)率いるメキシコ革命軍との抗争によりゴーストタウンと化していた。
両軍から裏切り者とされたマリアは村の厄介者だ。ジャンゴは、彼女を取り戻しにやってきたジャクソン少佐を一掃すると、ウーゴ将軍相手に、メキシコ政府軍の駐屯地から黄金を奪おうと持ちかける…。


タランティーノの「ジャンゴ」がきっかけでこの映画の存在も比較的知れ渡っていますが、初回公開時は「何にでも用心棒をつけちゃう東宝東和」の流れで「荒野の用心棒」とは何の繋がりの無いにも関わらず「続」と付けられちゃった映画です。
1960年代と言えば、多数の西部劇映画が製作されていましたが、アメリカ製の「西部劇」ではなく、イタリア製のいわゆる「マカロニ・ウェスタン」に分類される映画です。
名も無き街にぶらりと現れ、そこに巣食う悪党を退治する一匹狼的な主人公という意味では「用心棒」はあながちミスマッチなネーミングでは無いのですが、この映画は単純に「主人公ヒーロー」VS「悪の一味」という事ではありません。
敵側も南軍一味とメキシコ軍一味の対立があり、そこに主人公ジャンゴが絡んでいくと言う3WAY状態。
その主人公も、無敵のヒーローと思いきや、やられるときはボコボコにされてしまうような所もあるため、単なる予定調和には終わりません。

「棺桶」「ガトリング砲」「耳削ぎリンチ」底なし沼」・・と言った気になる要素もふんだんに盛り込まれ、場面場面としてはインパクト十分です。
主人公ジャンゴのフランコ・ネロもなかなか格好良いし、割と硬派な所もいい(でも、結局やる事はやるのだが・・)です。
ただ、愛した女を奪われた事への復讐の話と思わせておきながら、金塊奪うとさっさと逃げようとする所とか、手だけ潰して殺さない(そのおかげで最終的には自分がやられる)所とか、何だか良く分からないところがあるものの、全体的にはコンパクトな尺でしっかり見せ切っていると思います。
デジタル・リマスターという事で割と画質もクリアだし、例の「ジャンゴォォ〜」という主題歌も聞きどころ。

ちなみに、この映画は1966年製作だが、1987年にはこの映画の正式な続編「ジャンゴ/灼熱の戦場」も公開されている。(主役のジャンゴは当然フランコ・ネロ!)
その続編ではジャンゴは修道士になっているという事だが、最終的にはまたしてもガトリング砲をぶっ放しているようなので観てみたいですね。

◆パンフレット:800円

続・荒野の用心棒

続・荒野の用心棒

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【20-023】AI崩壊 ★★★★☆
category: 2020年の映画レビュー | author: moeru-movie
内心、突っ込む気満々でAI崩壊を鑑賞。

天才科学者の桐生(大沢)が開発した医療AI「のぞみ」が、国民の膨大な個人データを基に、人間を選別し殺りくを始める。
人々がパニックに陥る中、AIを暴走させたテロリストと断定された桐生は逃走を図るが、警察のAI監視システムによって徐々に追い詰められていく。
一方、桐生の義弟で「のぞみ」を運営する企業の代表を務める西村(賀来)は、事態の収束に動いていた。


まあ、この手の「IT系を題材とした話」って、個人的にはツッコミ所満載過ぎてむしろ面白いという印象があります。
まさにこの映画はそのツボにハマりそうと思ったのです。

結論から言うと、全体的には、理由は何であれ、色んな意味で楽しめました。(だから4点)
「コンピュータが人間の思った通りでない、独自の意思を持って暴走する」って話は「2001年宇宙の旅」の時代からあった話で、今さら目新しい所は無いです。
問題はその肉付け方法ですが、いや〜、やっぱり予想通りへっぽこなシーンが多くて笑っちゃうやら首を捻っちゃうやら・・・。

まず、主人公の桐生さん。
正直、この人何者なの?ってのが最大の謎なんです。
"「のぞみ」を開発した科学者"って事になってますが、まず「科学者」として何を研究して何を開発したのかがハッキリしません。
医療機器から得た情報をリアルタイムにデジタル化して保存する事なんて、例えば24時間心電図なんて普通に心電図を24時間分メモリに溜めておくとか、体の不調を感知してアラーム鳴らすとか、既に幾らでもあるでしょう。
更に、それを「のぞみ」としてシステム化すると言うのであれば、そこは科学者でなく、まさにIT屋の領域だ。
でも、「科学者」と言いながら、桐生自ら「コードも書く」という事らしく、要するに「何だか分かんないけど、医療システムの元となる事を研究・開発し、それを自分でコードを書いて製品化した立役者」として総理大臣から表彰される存在という事だと思うのだが、もはや無茶苦茶な話である。
こんなに日本に根付く重要な医療システムを開発するのであれば、数百、いや数千人月もの規模になるはずだし、仮にそのシステム化の立役者と言うのであれば、コードを書いた一介のプログラマーなんてお呼びでなく、プロジェクトマネージャこそが表彰される対象となるはずだが、そのあたりは全く無視。
もう「桐生さんはスーパーマン」ありきの筋立てになっています。

で、コンピュータが暴走し、即座に「桐生が首謀者(テロリスト)」って事で追いかけられるんだけど、何だか浅すぎる状況証拠だけで完全に凶悪犯決めつけモードってのも強引過ぎる上に、街中に溢れかえるAI機器(監視カメラとかドラレコとかスマホカメラとか)をハッキングしまくってリアルタイムで桐生の逃げる姿を生中継しながらも、全然捕まえられない警察がへっぽこ過ぎて完全に脱力します。
※前・後・右から警察来ても、必ず左には何も無くて逃げられるとか草。
そのくせ、割とあっさりと発砲する(まあ当たりませんが)のも無茶だし、極めつけは船に乗ってる事を突き止め、何故か「反AI・勘と経験こそが大事」がモットーのアナログ刑事(三浦友和&広瀬アリス)が乗り合わせてるという絶好の「犯人確保」チャンスなのに逃げられるというのも、もはやコントとしか思えません。
もっとも、この船脱出も、普通なら真冬の夜の大海に飛び込めば溺死パターンまっしぐらなのに、偶然通りかかった釣り船の網に引っ掛かって救出されてたとか、ミラクルにも程があります。

そして個人的な「突っ込む気満々」だった事前予想にピッタリはまったのが、この手の映画では定番の「天才ハッカーと言う名の魔法使い」っぷりです。
とにかく、洋画でも何でもありますが、必ずと言って良いほど「ノートパソコンを使って何かカチャカチャ叩くと、あっと言う間にサーバに侵入して情報を読み込むわ、何か書き換えるわ、何か仕込むか、何でも自由自在」なシーンがあるのです。
この映画でも、ご多分に漏れず「簡単にハッキング」シーンが登場ですよ。
あのね、あれだけ国民の個人情報を溜めこみ、インフラを支える程の超重要なシステムで、サーバルームも厳重に管理されているというものが相手なのに、何年も現場を離れ、システムにも関わっておらず、何の情報も手元に無く、自分の物でない赤の他人のノートPCを手にして何か叩いただけで、あっという間にシステムに侵入しちゃうって、どんだけ脆弱性だらけなんだよ「のぞみ」システムは!と唖然とします。
しかも、クライマックスは「鏡の反射を利用してコードをサーバに読ませる(それが実行される事で暴走を止める)」と言う全く理解不能な解決方法でミラクル終了しちゃうんだから噴飯ものとしか言えません。
今現在でも、マルウェアと言えば「ファイルに書き込む」という形からファイルレス(メモリ内で展開される)へと進化しているのに、この映画ではアセンブリ言語みたいな謎の言語のコードをプロジェクタに映してサーバ内臓のカメラに読ませると言うアナログだかデジタルだか分からない手法で決着させるのも無茶苦茶です。
この映画にも、当然のようにIT屋が監修で入っているとは思うのだが、こんな非現実的なへっぽこな描写を良く組み込んだなと感心しちゃいますよ。

他にも
・日本中が大パニックになり、死者も多数出る勢いで暴走するシステムを尻目に「サーバルームに閉じ込められた娘を救う事が最優先」で動くある意味最大級に家族思いな大沢たかおの行動の温度差
・何の罪もないのに無残に射殺される可哀想な義弟(賀来)・・・(; ̄Д ̄)
・あまりにもバレバレ過ぎる黒幕真犯人
・しかも、ラストに大勢の人の前でアッサリと自らの罪をペラペラ喋る
・自分が良しとする法案を通したいが為に、間接的にではあるが首相を殺し、日本中を大変な目に遭わせる「内乱罪級のテロリスト」と化す政治家(そこまでするかよww)

と、突っ込み始めると止まらない所がとにかく面白かったですよ。
「ゴチャゴチャ能書きばかりの下らねー奴だ」とワイの事を思った方、その通りだと思います。
まったくもって捻くれた扱いにくい観客だと思いますが、ハナから突っ込むことを楽しもうと観たわけですし、しょせんワイなんて「のぞみ」に選別されたら死んじゃう側のちんけな存在なんだから、これぐらい書かせておくれよ。

で、エンドロール曲の歌手は「AI」って・・・上手いじゃねーかwww
(最後まで突っ込んでみたww)

◆パンフレット:820円

AI崩壊

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【20-022】処刑山 ナチゾンビVSソビエトゾンビ ★★★★★
category: 2020年の映画レビュー | author: moeru-movie
週末はやっぱり未体験ゾーンと言う事で処刑山 ナチゾンビVSソビエトゾンビを鑑賞です。

マーティンは一晩の間に、恋人と仲間と右腕を失ってしまう。
何とか命は助かったが、彼が病院で意識を取り戻したときには、ゾンビ軍団の主導者ヘルツォーク大佐の腕が移植されていた。
マーティンは自分を制御できず殺りくを繰り返すが、やがて腕に宿るパワーを使いこなせるようになる。


この映画は2007年製作(日本公開は2010年)の「処刑山 −デッド・スノウ−」の続編です。
そしてその前作は、拙ブログでは2010年度の「ベスト・オブ・B級映画」に輝いた1本です。
(もちろん採点は5点満点です)

"「スペル」みたいなオチ"と称した前作の正当な続編で、主役も前作に引き続きのヴェガール・ホールです。
右腕が切断された主人公のマーティンに、たまたま車の中に落ちてたヘルツォーク大佐の右腕が移植されてしまう事から始まり、恐怖と笑いが入り混じった「ザ・B級スプラッターコメディ」が繰り広げられます。

コレ、前作もそうだったんですが、この卍軍団って、もはや「ゾンビ」とは呼べない奴らです。
確かに一度死んだのが蘇ってきてるんですが、大佐に従って徒党を組んで戦車は操るわ、武器は使うわ、頭も体も人間並みに使うのです。
そのくせ戦闘力と「変な食欲」のスペックは高く、襲われると血が出るのは当然として、内臓(特に腸)はビリビロ〜ンと引きずり出されちゃうわ、体は木端微塵になるわ、破壊しまくりなのが気持ちいいです。
もう最終的には、老若男女(それどころか赤ちゃん乗せたベビーカーや車椅子の身体障碍者まで)を惨殺しまくる有様ですからね。不謹慎万歳です。

そんな卍軍団に対抗すべく呼ばれたのが「ゾンビ・スクワッド」なる集団。
どんだけCoolな奴らだと思って楽しみにしてると、何の事は無い、ただのゾンビヲタクの小僧1人と小娘2人という脱力集団と来たもんだ。
いや、小娘の1人はゾンビよりも数百倍「スター・ウォーズ」を愛する激SWマニアじゃねーかwww。

そんな感じで「凶暴な右腕を持つマーティン」+「ゾンビ・スクワッド(3人のヲタ)」+博物館のオカマ+少々だけではまるで歯が立たないので、ソビエトゾンビを蘇らせて戦わせようって話です。
(マーティンの右腕は何でもアリなので、墓場のそばで地面に右手を打ち付けると、そこに埋まってる死体が生き返るんです)
さあ、ナチゾンビVSソビエトゾンビの超絶バトルロイヤルはどちらに軍配が・・??

いちおうラストはスッキリと決着が付いた・・・と思いきや、エンドロール後のあの「続編あるかもよ」のシーンは、まるで繋がって無いのが草ですが(だって、あのラストなら絶対木端微塵じゃん。エンドロール後にあんなに綺麗に出てくるのは本来はおかしいよね・・)、まあまたこの路線が観られるなら、もう何でもいいです。

と言う事で、前作のハチャメチャな面白さに比べると若干落ちる印象もありますが、それでも全体通して突っ込みながら笑いながらグロい映像も楽しめると言うお得な内容に大満足ですよ。
May the Force be with you!!

◆パンフレット:販売無し

処刑山 ナチゾンビVSソビエトゾンビ
※残念ながら、チラシは作られておりません。

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【20-021】転がるビー玉 ★★★★☆
category: 2020年の映画レビュー | author: moeru-movie
2月7日の公開に先駆けて、WHITE CINE QUINTOでの先行上映で、転がるビー玉を鑑賞。

夢を追い求める愛(吉川)、瑞穂(萩原)、恵梨香(今泉)は、渋谷の片隅にある床の傾いた古い家で一緒に生活している。
悩んでもがき、笑っては泣く日々はささやかながらも幸せだった。ある日、街の再開発により家の取り壊しが決定し、3人は部屋から立ち退きを迫られる。


上映前の舞台挨拶で、監督から「起承転結があるわけでは無い」という事が語られていたが、まさにそこらへんに何人も居そうな女子の生活をドキュメンタリーっぽく描いた作品です。
こういう話(若い女子の生活っぷり)を淡々と盛り上がりも無く描かれると、オジサンにとっては退屈極まりない1本になりそうなんですが、たまーーに何故かハマっちゃう事がある。
個人的にそのツボに入ったのが石川寛監督で、「tokyo.sora」「好きだ、」「ペダル ダンス」といったあたりが何故か刺さった経験があります。

で、この映画ですが、仕事終わりで眠いという悪条件ながら、全く寝る事無くしっかりと観られましたよ。
何なんでしょう?本当にコレと言った起承転結も無いし、観終わっても決してハッピーな気分にはならない。
でも、それが妙にリアルというか生々しい所があります。

この映画に出てくる3人の女子。
みんな見た目は綺麗(かわいい)し、それなりにリア充に見えるんだけど、実際は揃いも揃ってかなり重症なくらい色々と上手く行ってない。
オーディションには全然受からず、モデルの仕事も中途半端な愛。
編集の仕事ではミスが目立ち、男は所詮セフレでしかない瑞穂。
日々路上ライブ(ヒューマントラストシネマ渋谷近くの歩道橋!)に制を出すも、観る人はほとんどおらず、いつも決まったサラリーマンだけの恵梨香。
彼女たちは、キラキラ輝く宝石じゃなく、瓶詰されたビー玉(しかも欠けてる)でしかない現実。でも生きて行かなきゃいけない。
特に印象的なのが愛で、ランニングも毎日して食事も節制してストイックな生活を送ってるんだけどオーディションで「あなたの強みは?」と聞かれても何も答えられない無力さと、モデル仕事の現場でも「死ぬ気でやってるの?」と言われても俯くことしかできない弱さ。
まさに明日なんて全然見えない状況で、メンタルも崩壊寸前(いや、ちょっと崩壊してた)まで追い込まれている。

そんな3人が同居していた部屋を引き払い、新たな所に引っ越す。
その過程で、瓶詰めされていたビー玉を床に落として割ってしまい、ビー玉はあたりに弾け飛ぶシーンは象徴的に見えます。
舞台が渋谷だけに、渋谷の映画館で観ているとライブ感が少し増しますが、いったいあの3人はこれからどうなっていくのでしょうか?自分の夢の舞台で弾け飛べるでしょうか?
リアルな渋谷の街を見渡せば、愛や瑞穂や恵梨香はあちこちに居るような気がします。
オチは無いので、決してスッキリとはしませんが、何をやっても上手く行かない女子は共感できるのではないでしょうか。

それでは主役3人娘についてワンポイントコメントを。
吉川:まだ数年前は「吉田里琴」の面影があったが、ここでは美人のお姉さんに成長してました。芝居は安定の上手さです。
萩原:このブログでも出演作を観るたびにピックアップしていた管理人注目の子です。とにかくこの映画ではハマってます。「ハローグッバイ」も良かったけど、こちらも良いです。
   ちなみに、直接の絡みは無かったと思うけど、吉田里琴時代の吉川愛とは「ルームメイト」(2013年・深田恭子/北川景子)でも共演してます。
   更に、編集社で怖い先輩だった冨手麻妙とは「人狼ゲーム クライジーフォックス」(2015)で共演してますね。
今泉:まだまだ芝居は拙いけど、ミュージシャン志望という役柄は本人と重なって自然に見られた。この映画では、他の2人に比べるとインパクトは落ちるか。

ところでこの映画の上映館のWHITE CINE QUINTOは、去年の11月にオープンして以来初めて行ったが、前の座席との間隔も十分でカップホルダーと肘掛も両側についてる(隣席と共用ではなく自席用)し、全体的にゆったりとして良劇場でした。
出だしで少々映写トラブルがあった(まあ騒ぐほどのもんじゃない)のは今後の改善事項でしょう。
舞台挨拶も近くでよかったですよ!

◆パンフレット:880円

転がるビー玉

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【20-01】転がるビー玉 【先行公開・上映前】舞台挨拶
category: 2020年の舞台挨拶 | author: moeru-movie
ようやく2020年の一発目の舞台挨拶です。
公開は2/7ですが、先行上映という事で急に舞台挨拶開催が決まり、気付くのが遅れましたが、何とか間に合って取れました。

■会場:WHITE CINE QUINT
■座席:D列(A列マスコミ)
■MC:奥浜レイラ
■登壇者:吉川愛、萩原みのり、今泉佑唯、笠松将、大野いと、宇賀那健一監督

定刻になってもなかなか始まらず、奥浜さんが苦労して繋ぐ中、5分くらい遅れての開始です。
内容は動画も公開されているので割愛しますが、何故かたびたび萩原みのりがオチに使われる傾向があり、特に劇中でカップル役だった笠松&萩原の絡みは、漫才気味にイチャイチャしている感じがして面白かったです。

最後には撮影OKタイムもあり、劇場自体が狭い事もあって、皆さん満足の行く画が撮れたのではないでしょうか。
吉川愛、萩原みのり、今泉佑唯という「俺得な3人」でしたが、とても満足できましたよ。


転がるビー玉舞台挨拶


転がるビー玉舞台挨拶


転がるビー玉舞台挨拶


◆MAiDiGiTV提供の舞台挨拶動画 ※ちょっとボリュームが小さくて聞こえにくいです。






◆マガジンサミット提供の舞台挨拶動画



◆シネマトゥデイ提供の舞台挨拶動画



◆映画ナタリー:吉川愛、萩原みのり、今泉佑唯が“ささやかな日常”描いた「転がるビー玉」振り返る
◆モデルプレス:今泉佑唯、クラブ初体験「すごいテンションが上がった」
◆ORICON NEWS:今泉佑唯、人生初の“クラブ体験”で「すごいテンションが上っちゃった」
◆ザテレビジョン:今泉佑唯、初のクラブで「(吉川)愛ちゃんとずっと踊ってました(笑)」
◆ムビッチ:萩原みのり「できたばっかりの映画館で、ここに立てるのがすごく嬉しい!」
◆シネマトゥデイ:吉川愛&今泉佑唯、撮了日にお茶目なサプライズ 萩原みのり「浸ろうと思ってたら…」


転がるビー玉サイン


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JUGEMテーマ:出演者舞台挨拶

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【20−020】パラサイト 半地下の家族 ★★★★☆
category: 2020年の映画レビュー | author: moeru-movie
フリーパス期限切れ前日にギリでパラサイト 半地下の家族を鑑賞。

半地下住宅に住むキム一家は全員失業中で、日々の暮らしに困窮していた。
ある日、たまたま長男のギウ(チェ・ウシク)が家庭教師の面接のため、IT企業のCEOを務めるパク氏の豪邸を訪ね、兄に続いて妹のギジョン(パク・ソダム)もその家に足を踏み入れる。


この拙ブログにとっては思い出のあるポン・ジュノ監督ですか。
(10年前の「母なる証明」のレビュー記事の賛否両論コメントがこのブログ史上最多となった)
今回もこの監督の道徳観と戦う事になるのか?と思って観ましたが、また複雑な心境になったなぁ・・・・。

何となく、邦画の「万引き家族」的なテーマも感じるこの映画。
韓国の貧富の差と言う社会的状況を背景に、日本ではピンとこない「半地下の家族」の行動を中心に描かれた社会派ドラマと言えるでしょうか。
この作品って、どこに自分の視点を置いたらいいのか?で楽しみ方が変わると思うんだよね。
あの金持ち家族か、半地下のアイツらか、元家政婦と地下亭主か・・?

まあ、後ろの2つが「パラサイト」している側なんですが、結論としては、自分はこの地下家族に同情心は起こりませんでした。
特に主役の半地下4人家族。
本当は普通の暮らしがしたいのに、色々な情勢がそれを許さない・・・と思いきや、どこかこの家族にも問題がありありだよね。
いくら定職に就きにくい情勢と言っても、張本人たちもどこかやる気が無い。
ピザ屋の箱の組み立てすら満足に出来ず(手を抜いて不完全なものを納める)、なんかグダってる感満載です。
それでも、上手い事あの金持ち一家の家に家族で「就職」して、それなりに業務をこなして金持ちから感謝でもされればWin-Winの関係が築けるってのに、留守中に一家で食べ散らかし、飲み散らかす様を見た時に「ダメだ、この家族」と思っちゃった。
そこからは見ての通りの転落一家ですよ。
結果的に家族の1人が不幸な事になりますが、どこか「因果応報。自業自得だろ」と思っちゃったんです。

じゃあ、あの元家政婦はどうか?
こちらはある程度のWin-Winの関係が築けていたと思うんですよ。
借金取りから逃げるのは頂けないけど、相手は闇金だからあまり不愉快な気はしません。
せいぜい、金持ち主人が言ってた「良く食うんだよな」と言う台詞の通り、少し食費がかかる(それは地下の旦那のためだったと後に判明)程度で人畜無害な存在だったでしょ。
まあ、この地下主人がラストの惨劇を呼ぶだけに、やっぱり褒められたもんじゃないという点ではやっぱり感情移入は出来ません。

最後に金持ち一家はどうか?
まあ、この映画の家族の中では比較的普通でしょう。
主人の方は仕事も出来るし、家族思いな所も見える。
奥さんの方は、かなりの天然能天気なところがあるけど憎めない。
子供たちも一癖二癖あるけど、別に半道徳的とまでは言えない。(JK娘はエロ可愛いしねww)
と言う事で、自分は比較的金持ち一家に感情の重きを置いて見ていたと思います。
と言うよりも「この家族はあまり悲惨な結末になって欲しくないな」と思ってましたが、残念ながら少し不幸な目に遭ったのは残念でした。
しかし、映画として観ると、この3組の家族の個々の姿に妙なリアリティがあり、「楽しめる」というと半地下レベルの方には失礼だが、「これもまた現実なのか!?」と興味が持て、最後まで緊張感を持って観る事は出来ましたよ。

高台の家と半地下の家。
窓から広大が庭が見える家と、窓から通行人の足と立小便するやつが見える風景。
豪雨が降っても何ともない家と、あっさり水没する半地下。
どれだけの対比があっただろうか?
息子はJK娘との結婚を夢見て、ラストでもあの家を買ってしまう妄想をする。
でも、結局あの半地下一家には半地下人としての「臭い」が染み付いて離れないんだよね。

はい。色んな意味で「気持ちの悪い映画」でした。(けなしてるワケではない)

◆パンフレット:800円

パラサイト 半地下の家族

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【20-019】ブラックシープ ★★★★☆
category: 2020年の映画レビュー | author: moeru-movie
引き続き未体験ゾーンにてブラックシープを鑑賞。

幼少期を牧場で過ごし、ある事件や親の死をきっかけに羊恐怖症になったヘンリー(ネイサン・マイスター)は実家を離れて暮らしていたが、15年ぶりに帰省する。
牧場では、羊を使った怪しげな遺伝子研究が行われており、狂暴化した羊を盗んだ環境活動家のグラントが羊にかまれてしまう。


2006年製作の映画が今さら未体験ゾーンで上映!って事で、ブラックシープですよ。
欅坂46の「黒い羊」歌詞とは何の共通点も無いB級ホラー(但しお笑い要素多め)ですよ。

ニュージーランド産という事もあり、掴みはあのピーター・ジャクソン監督の「ブレインデッド」を思わせる内容。
この映画では、遺伝子操作の実験で廃棄処分になった動物が男に噛みついたらアラ大変。その男が凶暴化し、それが伝染していくと言う「ゾンビものテンプレート」通りの展開なんですが、人を襲う中心が「羊」ってわけなんです。

やっぱり羊だからさ、いくら凶暴って言っても、一見するとモフモフして愛らしいんですよ。
群れを成してドドドドって歩いてきても、舞台が広大な牧場だけに、何かとっても優雅に見えちゃう。
そんなモフモフ羊ちゃんたちだけど、人を襲えば内臓引き出したり、人肉をビヨーンと伸ばすくらい食べちゃう。
(草食動物の羊もゾンビ化すると何故か肉食www)
このアンマッチ加減がなんだか微笑ましくもあり、何か楽しくなってきます。
だって、いくら凶暴になっても「メェェェェ〜」とか言って近寄ってくるんですよ?可愛いもんですよ。
噛まれた足が痛むので靴を脱ぐと・・・のシーンも「何かカワイイじゃねーかww」とすら思えてしまう爆笑シーンになってるし、個人的にはもっとハチャメチャやってもいいとは思いつつ、まあ及第点のレベルと評しました。
ラストも「そこかい!!」と思わせる決着。
そう言えば、序盤から「動物の屁とかゲップのガスが問題」みたいな事言ってたわww。

そんなわけで、思った以上に馬鹿馬鹿しくて、それでいて適度にグロもあって面白かったです。
大オチで、ずっと待ってたタクシー運転手が何か締めるのかと思ったけど放置だったのは残念。

最後に、羊軍団から逃げる事になる若いオネーチャン!
何気におっぱいがデカい上に、ずっと「パイ/」状態なのが堪んねーぞ。
あのデカパイをネタに何かひと笑いさせてくれるかと期待したけど、全くピックアップされなかったのはデカパイの持ち腐れですよ・・・。

◆パンフレット:販売無し

ブラックシープ

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【20-018】ビューティフル・カップル 復讐の心理 ★★☆☆☆
category: 2020年の映画レビュー | author: moeru-movie
またまた未体験ゾーンよりビューティフル・カップル 復讐の心理を鑑賞。

マルテと恋人のリヴは、バカンスに訪れた海辺のコテージで若者たちに襲われ、彼の目の前で彼女が乱暴されてしまう。
2年後、事件の悲しみを乗り越えようとしていた彼らだったが、主犯格の少年が恋人と寄り添い穏やかに暮らす姿をマルテが見かける。
憤りを覚えたマルテは激しい復讐心に駆られるが、リヴは前に進もうと彼を説得する。


いや〜、実にイライラする腹立たしい映画でしたよ。
何が腹立たしいって、レイプ犯じゃなく、嫁をレイプされた旦那の方ですよ。
こういうリベンジものの映画って、やっぱり最後は悪い犯人に対して倍・3倍返しして「どうだコノヤロー、ざまーみろ」って思わせないとスッキリとしないと思うんですよ。
ジワジワ追い詰めて苦しめるとか、時間をかけて蹂躙するとか、最後にはポコチンをちょん切っちゃうとか。
そういうのが全く無いだけでなく、そもそも着地点(どうしたいのか)が見えないんだから救いようが無い。

2年前のレイプ犯を偶然街で見かけたので思わず尾行しちゃうってのはまあ普通の行動なのでいいですよ。
そこからが大事なのに、このポンコツ亭主ったら、ノープランで行動するので、とにかく裏目ってばかり。
せっかく家を突き止めても、すぐに外出したレイプ犯を尻目に何故かドアを蹴破って侵入。
何をするのかと思ったら、大人しく待ってるだけどか、憎きレイプ犯を目の前にしても、ただ口論⇒殴り合い⇒逆にやられるとか、職場を見つけても先にはつながらず、そうこう言ってる間に逆に自分たちの住居まで知られちゃうとか、遂にはレイプ犯の今カノの所に行って「お前の男はレイプ犯なんだぜい!」って言いつけに行くとか、行き当たりばったりの行動ばかり。
最終的には殺傷沙汰になってレイプ犯を刺しちゃったけど、恐らく致命傷ではなく、「怪我をした男を介抱して病院に運んだ優しい人」みたいに振る舞うけど、そのまま映画が終わっちゃう。
コレ、先が描かれて無いけど、レイプ犯が「こいつに刺された」って告発したらパクられるのは腰抜け旦那の方でしょ?
その時になって「実はこいつは妻をレイプした男なんだ」って言った所で今さらだし証拠も無い。
むしろまたしても妻のメンタルがおかしくなって、セラピーどころじゃなくなっちゃう。
結局、夫婦そろって更に泥沼に堕ちるだけじゃん。バカじゃないの!?
そもそも、そんな事になったのは、人目があるかもしれないビーチで2人全裸になってセックスなんてしちゃったから犯人たちを刺激したんじゃん。自業自得みたいな所もあるよね・・・。

思うに、この映画は結局「リベンジもの」じゃないって事でしょうね。
特にレイプされた奥さん側が長い時間をかけてようやく平穏な日常を取り戻すかと思われた時に「レイプ犯見つけた」とか言われて、許せない気持ちはありつつ、もう忘れて前を向いて平穏な日常を送る事を願う心情は理解できますし、それは旦那の方も同じ。
そう思いながらもやっぱり許せない。でも、よくあるリベンジ映画のように用意周到な計画を立ててかっこよく復讐出来る訳でも無く、やってる事はへっぽこな感じになっちゃうのは、ある意味リアルとも言えます。
実際、もし自分が同じ境遇になったら、あんな感じになっちゃうかもしれない。そう思わせる内容ではありました。
まあ、自分にとっては「復讐の心理」なんて副題が邪魔をした感じになってしまいました。
視点を変えれば少しは評価が上がったかな・・・。

◆パンフレット:販売無し

ビューティフル・カップル 復讐の心理

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