映画感想を中心とした管理人の戯言です。
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【20-023】AI崩壊 ★★★★☆
category: 2020年の映画レビュー | author: moeru-movie
内心、突っ込む気満々でAI崩壊を鑑賞。

天才科学者の桐生(大沢)が開発した医療AI「のぞみ」が、国民の膨大な個人データを基に、人間を選別し殺りくを始める。
人々がパニックに陥る中、AIを暴走させたテロリストと断定された桐生は逃走を図るが、警察のAI監視システムによって徐々に追い詰められていく。
一方、桐生の義弟で「のぞみ」を運営する企業の代表を務める西村(賀来)は、事態の収束に動いていた。


まあ、この手の「IT系を題材とした話」って、個人的にはツッコミ所満載過ぎてむしろ面白いという印象があります。
まさにこの映画はそのツボにハマりそうと思ったのです。

結論から言うと、全体的には、理由は何であれ、色んな意味で楽しめました。(だから4点)
「コンピュータが人間の思った通りでない、独自の意思を持って暴走する」って話は「2001年宇宙の旅」の時代からあった話で、今さら目新しい所は無いです。
問題はその肉付け方法ですが、いや〜、やっぱり予想通りへっぽこなシーンが多くて笑っちゃうやら首を捻っちゃうやら・・・。

まず、主人公の桐生さん。
正直、この人何者なの?ってのが最大の謎なんです。
"「のぞみ」を開発した科学者"って事になってますが、まず「科学者」として何を研究して何を開発したのかがハッキリしません。
医療機器から得た情報をリアルタイムにデジタル化して保存する事なんて、例えば24時間心電図なんて普通に心電図を24時間分メモリに溜めておくとか、体の不調を感知してアラーム鳴らすとか、既に幾らでもあるでしょう。
更に、それを「のぞみ」としてシステム化すると言うのであれば、そこは科学者でなく、まさにIT屋の領域だ。
でも、「科学者」と言いながら、桐生自ら「コードも書く」という事らしく、要するに「何だか分かんないけど、医療システムの元となる事を研究・開発し、それを自分でコードを書いて製品化した立役者」として総理大臣から表彰される存在という事だと思うのだが、もはや無茶苦茶な話である。
こんなに日本に根付く重要な医療システムを開発するのであれば、数百、いや数千人月もの規模になるはずだし、仮にそのシステム化の立役者と言うのであれば、コードを書いた一介のプログラマーなんてお呼びでなく、プロジェクトマネージャこそが表彰される対象となるはずだが、そのあたりは全く無視。
もう「桐生さんはスーパーマン」ありきの筋立てになっています。

で、コンピュータが暴走し、即座に「桐生が首謀者(テロリスト)」って事で追いかけられるんだけど、何だか浅すぎる状況証拠だけで完全に凶悪犯決めつけモードってのも強引過ぎる上に、街中に溢れかえるAI機器(監視カメラとかドラレコとかスマホカメラとか)をハッキングしまくってリアルタイムで桐生の逃げる姿を生中継しながらも、全然捕まえられない警察がへっぽこ過ぎて完全に脱力します。
※前・後・右から警察来ても、必ず左には何も無くて逃げられるとか草。
そのくせ、割とあっさりと発砲する(まあ当たりませんが)のも無茶だし、極めつけは船に乗ってる事を突き止め、何故か「反AI・勘と経験こそが大事」がモットーのアナログ刑事(三浦友和&広瀬アリス)が乗り合わせてるという絶好の「犯人確保」チャンスなのに逃げられるというのも、もはやコントとしか思えません。
もっとも、この船脱出も、普通なら真冬の夜の大海に飛び込めば溺死パターンまっしぐらなのに、偶然通りかかった釣り船の網に引っ掛かって救出されてたとか、ミラクルにも程があります。

そして個人的な「突っ込む気満々」だった事前予想にピッタリはまったのが、この手の映画では定番の「天才ハッカーと言う名の魔法使い」っぷりです。
とにかく、洋画でも何でもありますが、必ずと言って良いほど「ノートパソコンを使って何かカチャカチャ叩くと、あっと言う間にサーバに侵入して情報を読み込むわ、何か書き換えるわ、何か仕込むか、何でも自由自在」なシーンがあるのです。
この映画でも、ご多分に漏れず「簡単にハッキング」シーンが登場ですよ。
あのね、あれだけ国民の個人情報を溜めこみ、インフラを支える程の超重要なシステムで、サーバルームも厳重に管理されているというものが相手なのに、何年も現場を離れ、システムにも関わっておらず、何の情報も手元に無く、自分の物でない赤の他人のノートPCを手にして何か叩いただけで、あっという間にシステムに侵入しちゃうって、どんだけ脆弱性だらけなんだよ「のぞみ」システムは!と唖然とします。
しかも、クライマックスは「鏡の反射を利用してコードをサーバに読ませる(それが実行される事で暴走を止める)」と言う全く理解不能な解決方法でミラクル終了しちゃうんだから噴飯ものとしか言えません。
今現在でも、マルウェアと言えば「ファイルに書き込む」という形からファイルレス(メモリ内で展開される)へと進化しているのに、この映画ではアセンブリ言語みたいな謎の言語のコードをプロジェクタに映してサーバ内臓のカメラに読ませると言うアナログだかデジタルだか分からない手法で決着させるのも無茶苦茶です。
この映画にも、当然のようにIT屋が監修で入っているとは思うのだが、こんな非現実的なへっぽこな描写を良く組み込んだなと感心しちゃいますよ。

他にも
・日本中が大パニックになり、死者も多数出る勢いで暴走するシステムを尻目に「サーバルームに閉じ込められた娘を救う事が最優先」で動くある意味最大級に家族思いな大沢たかおの行動の温度差
・何の罪もないのに無残に射殺される可哀想な義弟(賀来)・・・(; ̄Д ̄)
・あまりにもバレバレ過ぎる黒幕真犯人
・しかも、ラストに大勢の人の前でアッサリと自らの罪をペラペラ喋る
・自分が良しとする法案を通したいが為に、間接的にではあるが首相を殺し、日本中を大変な目に遭わせる「内乱罪級のテロリスト」と化す政治家(そこまでするかよww)

と、突っ込み始めると止まらない所がとにかく面白かったですよ。
「ゴチャゴチャ能書きばかりの下らねー奴だ」とワイの事を思った方、その通りだと思います。
まったくもって捻くれた扱いにくい観客だと思いますが、ハナから突っ込むことを楽しもうと観たわけですし、しょせんワイなんて「のぞみ」に選別されたら死んじゃう側のちんけな存在なんだから、これぐらい書かせておくれよ。

で、エンドロール曲の歌手は「AI」って・・・上手いじゃねーかwww
(最後まで突っ込んでみたww)

◆パンフレット:820円

AI崩壊

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