2018.12.01 Saturday/03:15 |
【18-108】恐怖の報酬【オリジナル完全版】 ★★★☆☆ |
category: 2018年の映画レビュー | author: moeru-movie |
初日初回入場者特典チラシ(下記画像上段右側)欲しさという事もあり、恐怖の報酬【オリジナル完全版】を鑑賞してみた。
アメリカでマフィア幹部の弟を撃ったスキャンロン(ロイ・シャイダー)、エルサレムで爆弾テロを起こしたカッセム(アミドウ)、パリで不正取引を働いた投資家マンゾン(ブルーノ・クレメル)。
逃亡の末に南米ポルヴェニールの小さな村に流れ着いた彼らは、身分を偽って製油所で働いていた。
ある日、村から320キロメートル離れた油井で爆発事故が起こり、爆発物専門家のボビー・デル・リオス(チコ・マルティネス)は、ニトログリセリンによる爆風で消火を行うという判断を下す。
アンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督の『恐怖の報酬』(1953)のリメイクですが、このオリジナルの尺は121分だったのに、初公開時は監督に無断で92分にカットされて公開されたそうだが、今回40年ぶりにオリジナルの完全版公開となりました。
自分はこの「恐怖の報酬」については、クルーゾー版もフリードキン版もTVで観てたと思うんだが、もはや1ミリの記憶も無いので「観てない」も同然です。
92分版と比べてどのシーンが増えたとか全く分からないので、「1970年代後半の映画」として初見のつもりで観ました。
まあ、この手の完全版は「初公開時は監督の意に反してカットされた」「オリジナルは幻の一品」「初公開時からxx年ぶりに公開」なんていう惹句に盛られて評価も過大になりがちだと思っている。
ズバリこの映画も、一部のマニアに盛られた評価によって何となく過大な評価になっているんじゃないかな?と感じてしまいました。
確かにこの映画の最大の見せ場でもあり、ポスタービジュアルにもなっている「崩落寸前の橋をニトロを積んだトラックが嵐の中、渡り終える事ができるか?」という場面は緊張感たっぷり(台詞が殆ど無いのも効果的)で名場面ですよ。
しかし、結局のところ「ニトロを運ぶ」という一本調子感が拭えないところもあり、前述の橋のシーンと大木を爆破するシーンを過ぎるとその後は惰性で進んでいる印象も受けてしまいました。
それでもまだ後半はマシな方で、前半は後にニトロを運ぶ事になる男たちの行いというかアウトローっぷりが良く言えば丹念に、悪く言えばダラダラと描かれるので、ハッキリ言って退屈に感じます。
※この前半があるからこそ「もう行き場の無い追い詰められた男たち」というバックボーンが理解できるとも言えるけど・・・。
で、野暮と分かりつつもどうしても突っ込みたいのが・・・・トラックに積んだニトロの爆破威力って低くね?って事。
元々「油井で大火災発生。それを消すにはニトロの爆風だ!」って所から始まっている訳で、油井の炎を消すって事は凄まじい爆風じゃないといけないはずなのに、前述の大木爆破シーンや1台のトラックの方が崖に落ちてしまい大爆破のシーンの迫力が案外なのが気になってしまった訳です。
大木のシーンは「使ったニトロの量がごく一部だったから」で説明が付くにしても、トラック転落は崖そのものを崩落させるくらいの勢いじゃないと・・って思ってしまったのはいけない事でしょうか?
そんなわけで「CGの無い時代にガチの吊り橋作ってガチの雨降らせて撮った(実際の撮影では何度もトラックが川に落ちてしまったそうな)緊張感あふれるシーン」には満足できるものの、その他はごく普通の出来と自分は評価し、全体としても平均点です。
ちょっとドライな目で見過ぎたかな?
◆パンフレット:800円
よろしければポチっと投票お願いします。⇒
アメリカでマフィア幹部の弟を撃ったスキャンロン(ロイ・シャイダー)、エルサレムで爆弾テロを起こしたカッセム(アミドウ)、パリで不正取引を働いた投資家マンゾン(ブルーノ・クレメル)。
逃亡の末に南米ポルヴェニールの小さな村に流れ着いた彼らは、身分を偽って製油所で働いていた。
ある日、村から320キロメートル離れた油井で爆発事故が起こり、爆発物専門家のボビー・デル・リオス(チコ・マルティネス)は、ニトログリセリンによる爆風で消火を行うという判断を下す。
アンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督の『恐怖の報酬』(1953)のリメイクですが、このオリジナルの尺は121分だったのに、初公開時は監督に無断で92分にカットされて公開されたそうだが、今回40年ぶりにオリジナルの完全版公開となりました。
自分はこの「恐怖の報酬」については、クルーゾー版もフリードキン版もTVで観てたと思うんだが、もはや1ミリの記憶も無いので「観てない」も同然です。
92分版と比べてどのシーンが増えたとか全く分からないので、「1970年代後半の映画」として初見のつもりで観ました。
まあ、この手の完全版は「初公開時は監督の意に反してカットされた」「オリジナルは幻の一品」「初公開時からxx年ぶりに公開」なんていう惹句に盛られて評価も過大になりがちだと思っている。
ズバリこの映画も、一部のマニアに盛られた評価によって何となく過大な評価になっているんじゃないかな?と感じてしまいました。
確かにこの映画の最大の見せ場でもあり、ポスタービジュアルにもなっている「崩落寸前の橋をニトロを積んだトラックが嵐の中、渡り終える事ができるか?」という場面は緊張感たっぷり(台詞が殆ど無いのも効果的)で名場面ですよ。
しかし、結局のところ「ニトロを運ぶ」という一本調子感が拭えないところもあり、前述の橋のシーンと大木を爆破するシーンを過ぎるとその後は惰性で進んでいる印象も受けてしまいました。
それでもまだ後半はマシな方で、前半は後にニトロを運ぶ事になる男たちの行いというかアウトローっぷりが良く言えば丹念に、悪く言えばダラダラと描かれるので、ハッキリ言って退屈に感じます。
※この前半があるからこそ「もう行き場の無い追い詰められた男たち」というバックボーンが理解できるとも言えるけど・・・。
で、野暮と分かりつつもどうしても突っ込みたいのが・・・・トラックに積んだニトロの爆破威力って低くね?って事。
元々「油井で大火災発生。それを消すにはニトロの爆風だ!」って所から始まっている訳で、油井の炎を消すって事は凄まじい爆風じゃないといけないはずなのに、前述の大木爆破シーンや1台のトラックの方が崖に落ちてしまい大爆破のシーンの迫力が案外なのが気になってしまった訳です。
大木のシーンは「使ったニトロの量がごく一部だったから」で説明が付くにしても、トラック転落は崖そのものを崩落させるくらいの勢いじゃないと・・って思ってしまったのはいけない事でしょうか?
そんなわけで「CGの無い時代にガチの吊り橋作ってガチの雨降らせて撮った(実際の撮影では何度もトラックが川に落ちてしまったそうな)緊張感あふれるシーン」には満足できるものの、その他はごく普通の出来と自分は評価し、全体としても平均点です。
ちょっとドライな目で見過ぎたかな?
◆パンフレット:800円
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