映画感想を中心とした管理人の戯言です。
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【18-107】人魚の眠る家 ★★★★★
category: 2018年の映画レビュー | author: moeru-movie
楽しみにしていた人魚の眠る家を鑑賞。

会社経営者の播磨和昌(西島)と妻の薫子(篠原)は2人の子供を授かるが、現在は別居している。
ある日、娘の瑞穂がプールで溺れて意識不明になり、医師に脳死と診断される。
臓器提供を希望するか、このまま死を待つかの選択を迫られる夫婦は、悩んだ末に臓器提供を決意するが、薫子が一瞬だけ瑞穂の手が動いたのを見てそれを撤回する。
和昌の会社が開発した最先端技術を駆使した延命治療が始まり、彼女は眠ったまま成長していくが……。


ズバリ!自分の琴線に触れまくってしまい、とても心に深く刺さった傑作と感じた1本でした。別に同年代の子供が居る訳じゃないのに・・。

テーマは、「愛する人が脳死状態になったら?」という事で、ハッキリ言って重いです。深いです。考えさせられます。
脳死(植物状態)の人を扱ったドラマや映画は何本もあるし、この映画が特別トリッキーな内容という事は無いのですが、登場人物1人1人のキャラとか立ち位置とか思いとかがとても印象的に描かれていて全く飽きさせません。
ポイントは「脳死状態の子を科学の力でまるで普通に生きているかのように再生させようとする」という描写でしょう。

いやね、いくら科学の力を借りて体を動かしても、それは本人の意思でもなければ感情も伴って無いただの「動く人形」でしかないと外野は思うだろうけど、母親にしたら体温があって息してて心臓も動いている子が科学の力を借りてでも体や顔を動かしてくれれば希望を持てるって気持ちも分かるし、そういった感情は決して間違ったものじゃないですよ。
でも、やっぱり外部からの力で人工的に表情まで作っちゃうってのは一線を超えちゃってる。
それは父親の方も同じで、自分の会社がそういう研究(脳からの信号を筋肉に直接伝えて動かそうとする)をやっているが故に「公私混同」といってもいいくらいの力の注ぎようを見せる。それも一線を超えちゃってる。
その研究を積極的に行う若者(坂口)も自分のやりたい研究が出来る喜びもあって、何よりも優先度を高くして、恋人もほっぽらかして「患者」に入れ込む。これも一線を越えてるんですよ。
皆、やってる事は間違ってはいないんだけど、歯止めが効いていないわけです。
そこで爺さん(父親の会社の先代社長)が言う「人間の技術が許される範囲ってものがある」という言葉はまさにその通りだと思うし、川栄演じる前述の研究員の恋人が放つ「その先に何があるの?」という言葉はまさに自分が思っていた事を代弁してくれた思いで気持ちが良かったですよ。
※この映画では川栄は「何かやらかすのかな?」とドキドキして観ていたけど、実は非常にフラットな目で物事を観ていていいキャラでした。

他にも篠原涼子のお母さん役の松坂慶子(このお婆ちゃんがプールで目を離した隙に子供が溺れて脳死になった)の台詞がいちいち切なくて泣けるんですよ。
特に「娘が目を覚まして自分に言ってほしい事」なんて切なくて辛くてねぇ・・・。
「私が死ねば良かった」「私だって母親なの」といった刺さる台詞も多くて、目が離せない存在でした。

しかし!

それよりも泣かされるのが子役です。
まずはお姉ちゃんが脳死になっちゃった弟くん。
まだ小学生になったばかりの年代なのに、とにかく色々と可哀想で、極めつけは誕生日会の場面。
これは辛すぎて可哀想過ぎて観ていられないほどでした。(どんな場面かは観てのお楽しみ)

もう1人が瑞穂(脳死の子ね)の従妹にあたる女の子です。
この映画のクライマックスとも言える「ブチ切れ母さん、脳死娘に包丁突きつけご乱心」シーンでの「ある告白」はやっぱり悲しすぎて泣かずにはいられません。
このシーン、篠原涼子も大熱演だった上にこの女の子(荒川梨杏ちゃん)も感情MAXでぶつかった壮絶なシーンでしたが、パンフ記事によると、カットがかかっても感情が入り過ぎてた梨杏ちゃんの涙が止まらず、それを観ていた瑞穂の弟くん役の斎藤汰鷹くんまで泣き出し、撮影中断に至ったそうな。

最後に篠原涼子。
今まで特別「芝居が上手い」と思った事は無かったし、まだどこかちょっとだけ「元パードル」「元小室ファミリー」として見ちゃう自分がいるんだけど、この映画の彼女は素晴らしいです。
端から観たら「狂気」とも言える所もあるくらい見境が無くなってくる様を実に自然に演じていました。
ハッキリ言って篠原涼子の代表作になったと言っても過言ではないでしょう。

こんな話がいったいどういう所に着地するんだろう・・・と思っていた所、ある意味一番綺麗な「ハッピーエンド」で着地したのは良かったですが、ベイスターズ帽の男の子の件は自分的には蛇足と感じてしまいました。
あと、播磨家が更地になってた理由はさておき、土地が広大過ぎて、改めて「あぁ、会社社長だからお金も家もあって、それ故のお話だったのね」とちょっとそこだけは冷めてしまいました。

そんなわけで、思いがけずに涙が溢れ出る映画に出会えてとても満足しました。
自分だったら、脳死のまま生かしておいて欲しく無くて、とっとと臓器提供して天国に行きたいよ・・と思ったのですが、今はネットで臓器提供意思登録も出来るようなので、これを機会に考えてみるのもいいかも。。。

◆パンフレット:720円

人魚の眠る家

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