映画感想を中心とした管理人の戯言です。
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【13-083】真夏の方程式 ★★★★★
category: 2013年の映画レビュー | author: moeru-movie
初日舞台挨拶は外れ、大ヒット御礼舞台挨拶も平日日中に実施されてしまった為、ようやく真夏の方程式を鑑賞。

きれいな海に面した玻璃ヶ浦で計画されている海底鉱物資源の開発。その説明会に招待された物理学者・湯川学(福山)は、緑岩荘という旅館を滞在先に選ぶ。そして、そこで夏休みを過ごす旅館を営む川畑夫婦(前田、風吹)のおい、恭平と知り合う。
次の朝、堤防下の岩場で緑岩荘に宿泊していたもう一人の客・塚原の変死体が発見される。図らずも事件に直面した湯川は、旅館廃業を考えていたという川畑夫婦や、夫婦の娘で環境保護活動に奔走する成実(杏)らと塚原の思わぬ因縁を知る。


前作(容疑者Xの献身)の時はTVシリーズも原作も知らずに観ましたが、今回はTVシリーズ観ております。
そして映画のテーマ自体も前作とどこか共通する所が見受けられます。

「実に面白い」

観終って素直に思った感想である。
しかし、その反面、どこか心の中に違和感も残ったのはどういう事だろうか?
それは恐らく「倫理観」「道徳観」と言う事に対する感情では無いだろうか。

映画自体は終わっても、結局西田尚美を刺した犯人は罪を免れ生きて行く。
元々自分は、犯罪は犯罪であり、それを美化したり正当化して丸く収めるような話は認めたくない性分である。
だから全てを知った「あの犯人」が結局(葛藤しながらも)普通の生活に戻って行く事に違和感を覚えたのである。
もちろん、既に判決も出て「表面上の犯人」は服役し、出所までしているので、今さら出頭した所で起訴はされないであろう。
だからこそ最後に「出頭する」という描写で終わって欲しかったけど、それが無かったのが引っかかったのだ。

また、原作では恐らくキチンと描かれているのであろうと思われるが、西田尚美が川畑の家に押しかける理由や、「犯人」がわざわざ追いかけて一気に刺してしまう程の理由がどこにあったのか?といった「動機」の描写が薄い所や、同じく刑事を一酸化炭素中毒で死なせておきながら、それを遺棄するという「わざわざ事件になり易い方法」を選ぶ理由も不自然ではある。
(むしろ部屋で中毒死の方が自然だ)

そんな小さな違和感を持ちながらも高評価になったのは、あの取調室のシーンが圧巻だったからだ。
あのシーンの前田吟の芝居が素晴らし過ぎる!そしてそれをマジックミラー越しに見る杏の泣き演技の切ない事。
積もってた違和感は吹っ飛んで、素直に涙が流れてしまいましたよ。

そして圧巻と言えばもう1人。白竜だ。
あの老人+ホスピス患者という状態に対する超絶メイクも素晴らしいが、今まで「白竜=ヤクザ」というイメージしかなかったのに、ある人を思う一途な気持ち、そしてそれに最後に報いる事となった湯川との会話はこれまた痺れました。

今回は、主役の湯川博士もさほど「主役」という感じはせずに、むしろストーリーテラーに徹していた気もします。
恒例の物理学も、事件には直接の関わりは薄かった感じで、もっぱら少年とのロケット実験にスポットが当たっておりました。
ちなみに、この少年の芝居が「子役が上手に演じてます」感が薄く、なんか本当にその辺に居そうなksgk(クソガキ)な所がとても良かったです。

そして一歩引いていた福山はまだしも、ハッキリ言って岸谷(吉高)や草薙(北村)は空気と言ってもいい感じで、吉高に至っては「何かアイメイクが濃すぎねーか!?」という事しか印象に残っておりません。
そう考えると、この映画の中心は川畑家(前田・風吹・杏)、そして白竜だったんだなぁとつくずく思う訳です。
杏の子供時代を演じた青木珠菜ちゃんが杏にかなりイメージが似ている点も良かったですよ。
あとは・・・前田吟の若い時はCGか!?メイクか?という点が気になるよね。
(写真はCGで簡単に作れるだろうけど、実際動かれると「あれ?どうやったん??」とビックリでした)

今回は我ながら大甘採点だと自覚はしていますが、夢中になって観てしまい、それで最後まで面白く観られてしまったのだからしょうがない。
道徳的には許されない結末と分かりながら、過去そういう映画を批判した事がありながらもこの満点と言う結果にジレンマを感じながらも正直に行きました。。。。

あ、そうそう。
個人的には、最後に別の子供に絡もうとしたらやっぱりジンマシンが出たというようなシーンの1つでも欲しかったかな。
あの恭平少年相手にはジンマシンが出なかったので、「回復!?」と思わせておいて、やっぱり変わってなかった(恭平少年だけはジンマシンも出ない何か特別な事があったんだ)というオチでもあってもいいんじゃないかい?と思った訳です。

果たして、TVシリーズも含めて、この「ガリレオ」はもう終わってしまうのでしょうか?
TVは終わっても、映画はまだ続いて欲しいが・・・・・

◆パンフレット:A4強・40頁・700円

真夏の方程式

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