映画感想を中心とした管理人の戯言です。
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【13-068】風切羽 ★★☆☆☆
category: 2013年の映画レビュー | author: moeru-movie
池袋でのみの公開と言う小規模な映画だが、風切羽を鑑賞。

母ユカリ(川上)と姉サユリ(寺田)からの虐待が原因で、児童養護施設に措置されてきた高校3年生のサヤコ(秋月)。ほかの入居者となじめず、間近に迫る措置終了後の進路もままならぬ状況が嫌になった彼女は、施設を飛び出す。行くあてもなく、母のアパートへと向かうものの年下の男と一緒に暮らす彼女はサヤコを相手にしない。夜の街で途方に暮れていると、道行く人々に「僕のこと、知りませんか?」と尋ねている奇妙な青年ケンタ(戸塚)と知り合い、旅をしているという彼と行動を共にする。

テーマとして「児童虐待」という社会性の高いものを選んでいるだけに、能天気にコメントするのも気が引けるが、ここは「映画」と割り切ってレビューしているものと理解して欲しい。

結論から言うと、スッキリしない。何も解決していないし、何も進んでいない。それどころか、堕ちる所まで堕ちているではないか。これでは救いようが無い。

結局、サヤコは何で虐待されていたのか?
母親が「母」としての役目を放棄し、「女」として好きにしたいからだと思ったが、そうであれば姉のサユリが虐待されないのは解せない。
父親にしても、その虐待当時の関係性が描かれないので、「今」に現れて来られても、その必然性やサヤコの心情が今イチ読めない。
ああいった「信じた者が馬鹿を見る」的な別れを見ると、父親も金にだらしなく、急にサヤコの所に面会に来ても、怪しいと気付きそうなもんだろう。
それでも携帯のどうしても保証人になって欲しくて止む無く・・・と言う事なのでしょうか。

物語は施設を飛び出したサヤコと途中で出会ったケンタの一晩の出来事だが、それにしては色々起こっている印象だ。
ところが、その「色々起こる」の中に殺人を組み込んだのは頂けない。
何で人殺しをさせないといけないのだろう?あの瞬間に虐待に対する同情心は吹っ飛び、単なる「危ない奴」に成り下がった印象を受けてしまったよ。
そんな事をしておきながら、再び訪問した母親の部屋に招き入れられて終わり・・・・って、やっぱり意味分からんよ。何も解決してないどころか新たな大きな問題をしょい込んでるでしょ。
娘が体を売って得た(と直接的には表現されていないが、通帳の金額がけっこう多かった事からも、売春まがいの事をして金を稼いでいたのは明らかだ)金を持ってトンズラした父親もフェードアウトしたままだし。
いったいこの「サヤコ」というキャラクターを通じて何を訴えたかったと言うのか、全く理解できないよ・・・。

更にケンタの方も、あれじゃあ単なる池沼でしょ。
「僕の事知ってますか?」て・・・・。途中でそう聞かれた男が良い事言ってたよ。
「それだったら警察に行きなさい」・・・そりゃそうだwww。
正直、あの子に感情移入できる余地は無いと思いますよ。

そんなわけで、全体的に何か現実感も説得力も無い話だったと言うのが正直な感想だな。
現実感と言えば、仮にもあんな年頃の若い女の子だらけの施設に20代そこそこの若い男の職員っていうのも無いんじゃね?何かやらかすんじゃないかとハラハラしたよ。

しかし、主演の秋月三佳ちゃんは頑張ってたよ。
グラビア出身だけに、冒頭からのタンクトップ姿での胸厚っぷりに目が行って仕方ないのだが(ブラ着用の背中見せが最大の露出)、場面によって目つきが変わるようにも思える点が印象的でした。
ただ、この後の舞台挨拶でも本人自ら語っていた通り、「走り姿」が格好悪いのは減点です。

そんなわけで、テーマの割には点が辛いけど仕方ないですよ。嘘はつけませんので・・・・

◆パンフレット:B5判・16頁・600円

風切羽

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