映画感想を中心とした管理人の戯言です。
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【13-025】ひまわりと子犬の7日間(ネタバレあり) ★★★★☆
category: 2013年の映画レビュー | author: moeru-movie
犬映画とはことごとく合わないと自覚しているにも関わらず性懲りも無くひまわりと子犬の7日間を鑑賞。

妻に先立たれ、シングルファーザーとして二人の子どもを育てている保健所職員の彰司(堺)は、命懸けでわが子を守ろうとする母犬と出会う。その犬は、老夫婦のもとで大切にされていたが、夫婦が去り、孤独な中で子犬を生んで育てていた。彰司は犬の母子を守ろうと決意し、母犬に「ひまわり」と名付ける。

非常に評価が難しい、迷いに迷った1本である。
一応は実話がベースと言う点も評価を難しくした一因ではあるが、一つ言えるのは、今まで辛口で斬ってきた「犬映画」とは一味違った視点なのが興味を惹かれたと言う事だ。

開始早々、優しい老夫婦に愛情いっぱい育てられる「ひまわり」の画が台詞ではなく字幕(紙芝居的な)で表現される。
数少ない「自分的絶賛犬映画」とも言える「ねえ、マリモ」(『いぬのえいが』より)と酷似したこの見せ方だけで非常に涙腺を刺激される。

が、その老夫婦と別れた後、野良になる過程で、ガテンな兄ちゃんにスコップで殴打される(殴られるシーンは直接見せてないが)という嫌なシーンを挟んで堺雅人一家との触れ合いとなる。
堺雅人の仕事は(お役所仕事)、引き取られた犬の里親を探しつつ、期限(7日間)を過ぎた犬を殺処分するもの。
今までの犬映画のように、「犬かわいい!」「犬と飼い主の愛情で泣かせよう」「犬か飼い主を死なせて涙を取ろう」と言う事では無く、主を失った(又は最初から主が居ない)犬が毎日たくさん殺されているという側面を描いた事はとても評価したいと思う。

しかし、自分は2009年に観た「犬と猫と人間と」というドキュメンタリー映画の事を何度も思い返していた。
ハッキリ言って、捨てられた犬猫の対する現状は、この「ひまわりと子犬の7日間」で描かれた事の比では無い。
実際、この映画を観てると、「里親が見つからなかった一部の犬だけが処分される」と言う風にも見えたりするが、現実は里親が見つかるのはほんの数パーセントで、大半が殺される運命にあるのだ。
※ちなみに「犬と猫と人間と」は、今年「2」が公開予定です。(東日本大震災の被災地に残された犬猫がテーマ)

「現実はこんな生易しいものじゃない」と言う思いを強めながらも、「でもこの話も一応は実話・・」と言う所も受け入れないといけない。これが評価を難しくした大きな背景なのです。
結論を言ってしまうと、やはり「犬の処分」と言う事にスポットを当てた点への評価と、実際、観ていて退屈はしなかったと言う点を加味して4点にしましたが、実は映画的には色々と不満もありました。

まず、話の流れとして、もう途中から「これって堺雅人が引き取るしか無いじゃん」と読めてしまう所がガッカリでした。
いやね、これで「どうしてもこの犬は救えない。母子揃って天国に送ってあげよう」と言う結末だったら別の評価もできたでしょうが、それだと「娯楽映画」としては救いようがなくなっちゃう。
かと言って、予想通り引き取られたのを見ちゃうと「それって何の解決にもなってないよなー。これからまた可哀想過ぎる犬に出会う度に引き取るつもりなのか?」とも思ってしまうのです。
⇒それこそ「犬と猫と人間と」の「猫お婆ちゃん」になっちゃうよ。

他にも、ひまわりが最終的に堺雅人に心を許した契機が分かり辛かったり、中谷美紀の獣医のHPに保健所の写真を載せただけで「市民からの苦情が来ている」とひまわりを延命させている事がバレるシーンも何だか強引。
そして、堺雅人以外の脇を固めるキャラたちが揃いも揃って中途半端なキャラで立ち位置がハッキリしないのも監督の力量不足と感じました。

・中谷美紀:要するに、堺雅人の娘への説得要員にしか見えない。何であんなに堺雅人に肩入れするのか、キャラの心情が見えにくい。
・オードリー若林:今時の冷めた奴かと思えば、老犬を引き取りに行った先での武勇伝を披露したり、キャラが定まらない。やるなら徹底的に冷めさせておいてから終盤でそれをひっくり返すエピソードを挟むのが良い。せっかくこの映画でのスパイス的な(悪役っぽさすらある)キャラなのだから。
・堺雅人の娘:殺処分の事を聞いちゃったからとは言え、あんなに急に卑屈になるのは不自然過ぎて説得力が薄い。
・左時枝演じる議員:議員と言うキャラが生かし切れていない。ストーリー上は必然性が薄くなってるのは勿体ない。

個人的には、堺雅人のキャラ描写に力を入れ過ぎて、他が疎か(もしくはアンバランス)になってるなと言う印象でした。

と言う事で、この映画を観て、犬の殺処分という現実に心傷んだ方は、ぜひ前述の「犬と猫と人間と」も観て頂きたいです。
そして、少しでも主を失い、可哀想な最期を迎える犬猫が少なくなりますように・・・。

◆パンフレット:小型ジャケットサイズ・32頁・600円

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