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2013.02.24 Sunday/00:16 | ![]() |
【13-019】横道世之介 ★★★★☆ |
category: 2013年の映画レビュー | author: moeru-movie |
今日から公開の横道世之介を早速鑑賞。
長崎県の港町で生まれ育った横道世之介(高良)は、大学に進むために東京へと向かう。周囲の人間を引き付ける魅力を持ち、頼まれたことは何でも引き受けてしまう性格である世之介は、祥子(吉高)から一方的に好かれてしまう。しかし彼は、年上で魅力的な千春(伊藤)にぞっこんで……。
今さら言うまでも無いが、自分は40後半のオッサンである。
そんな年代の中年にはドストライクなバブル期の1987年。この年代に青春時代を生きていたかどうかでこの映画への思い入れもかなり変わるであろう。
冒頭。
シャツINが基本のファッション(ダサい・・)の若者が多い新宿駅のシーンでは斉藤由貴のAXIAポスターを見せるだけで年代を感じさせる。(ちなみにこのシーンはCG)
次いで世之介の新居(ショボいアパート)での江口のりことの何とも緩〜い笑いのシーン。
そして大学での朝倉あきちゃんの「うわっ!何そのアイプチ!」のネタと畳み込まれて完全に序盤から掴まされます。
この序盤では全く登場しない吉高由里子だが、「主役の1人が居ないぞ?」と思わせない、むしろ吉高が出てきて初めて『あ、そう言えば吉高も主役だたっけ?』と思い出すくらい違和感無く高良+脇役たちでほんわかと進む。
ちなみにこの序盤で出てくるエキストラの女子は、どいつもこいつも「ワンレン」「前髪立て」と言うやっぱり今見ると恥ずかしい感じだが、そんな中登場するさっつん(佐津川愛美)のワンレン姿が妙に似合ってたのが笑ったね。
そして満を持して吉高登場。
「そんな奴いねーだろ」的なキャラだが、バブル期なら居てもおかしくないお嬢様で、映画的キャラとしては面白い。
田舎出身の朴訥な男の子と世間知らずなお嬢様とのアンマッチ、そしてそんな2人を取り巻くお友達(?)も、「何じゃそりゃ」な感じはするものの、これまたバブル期だと有り得ちゃうようなキャラたちで楽しいです。
そんな「横道世之介」という1人の「人のいいヤツ」を中心に、緩い笑いを交えつつも決して派手な展開は無く、ドラマティックな話が展開される訳でも無く、全体的にはゆるゆるとしたまま話が進んでいく。
途中途中で「現在」の描写が唐突に挟み込まれるので面喰う所はあるが、例えば登場人物が普通に携帯を使っていたり、ガソリンスタンドが「ENEOS」だったりする所を見ると世代の違いも一目瞭然だし、よーく見ると、各キャラが微妙に老けてる(と言っても16年後にしちゃあ全然変わってないが)所から、自分はすんなりと展開についていけました。
強いて物語上の不満点を挙げれば、世之介が亡くなった事よりも、祥子ちゃんと何故別れちゃったのか、何か1エピソードでもいいし、直接的な表現じゃなくてもいいから「何があったのか」を知りたかったかな。
それでも2時間40分という尺の割には飽きずに見続ける事が出来たのは面白かったと言う事でしょう。
劇中で何度も使われる長回しも目を引いたし、その長回しの中、いわゆる「NGなんじゃね?」とも言えるハプニングシーンがそのまま使われている(どんなシーンかは見てのお楽しみ。何か所もあるよ)のも面白いですよ。
さて、キャスティングだが、高良&吉高と言えば、言わずもがなの「蛇とピアス」のコンビだが、蛇ピアとは全然違うキャラを自然に演じられていて面白かったですよ。
特に高良くんは、格好いいのに適度な田舎者のドン臭さも出ていて最高です。
脇役がまた超俺得だったのも加点要素です。
前述の佐津川愛美に加え、高良くんの元カノに黒川芽以(但し、何でパンフに掲載の写真をあんなにブサイクなものにしたのか超不満)、若き妊婦姿まで公開する朝倉あき、そしてバブリーな女が良く似合う伊藤歩。
そして由里子と言っても吉高だけじゃない、与謝野家のお手伝いさんの広岡由里子の表情の絶妙さったら!
男の方も、綾野剛はやっぱり格好いいのにどこかダサいし、DCブランドのスーツに妙な化粧までしてる柄本佑も「居た居た!」というキャラ。
って事で、あくまでも「1987年」に大いにノスタルジックな感情を揺り動かされた結果としてのこの採点です。
それにしても吉高が画に初登場するシーンの「下北沢?」のロケ地が近所の菊名駅だったとはビックリでした。
(具体的にどの辺りかピンと来ないが)
◆パンフレット:A4判・28頁・700円

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長崎県の港町で生まれ育った横道世之介(高良)は、大学に進むために東京へと向かう。周囲の人間を引き付ける魅力を持ち、頼まれたことは何でも引き受けてしまう性格である世之介は、祥子(吉高)から一方的に好かれてしまう。しかし彼は、年上で魅力的な千春(伊藤)にぞっこんで……。
今さら言うまでも無いが、自分は40後半のオッサンである。
そんな年代の中年にはドストライクなバブル期の1987年。この年代に青春時代を生きていたかどうかでこの映画への思い入れもかなり変わるであろう。
冒頭。
シャツINが基本のファッション(ダサい・・)の若者が多い新宿駅のシーンでは斉藤由貴のAXIAポスターを見せるだけで年代を感じさせる。(ちなみにこのシーンはCG)
次いで世之介の新居(ショボいアパート)での江口のりことの何とも緩〜い笑いのシーン。
そして大学での朝倉あきちゃんの「うわっ!何そのアイプチ!」のネタと畳み込まれて完全に序盤から掴まされます。
この序盤では全く登場しない吉高由里子だが、「主役の1人が居ないぞ?」と思わせない、むしろ吉高が出てきて初めて『あ、そう言えば吉高も主役だたっけ?』と思い出すくらい違和感無く高良+脇役たちでほんわかと進む。
ちなみにこの序盤で出てくるエキストラの女子は、どいつもこいつも「ワンレン」「前髪立て」と言うやっぱり今見ると恥ずかしい感じだが、そんな中登場するさっつん(佐津川愛美)のワンレン姿が妙に似合ってたのが笑ったね。
そして満を持して吉高登場。
「そんな奴いねーだろ」的なキャラだが、バブル期なら居てもおかしくないお嬢様で、映画的キャラとしては面白い。
田舎出身の朴訥な男の子と世間知らずなお嬢様とのアンマッチ、そしてそんな2人を取り巻くお友達(?)も、「何じゃそりゃ」な感じはするものの、これまたバブル期だと有り得ちゃうようなキャラたちで楽しいです。
そんな「横道世之介」という1人の「人のいいヤツ」を中心に、緩い笑いを交えつつも決して派手な展開は無く、ドラマティックな話が展開される訳でも無く、全体的にはゆるゆるとしたまま話が進んでいく。
途中途中で「現在」の描写が唐突に挟み込まれるので面喰う所はあるが、例えば登場人物が普通に携帯を使っていたり、ガソリンスタンドが「ENEOS」だったりする所を見ると世代の違いも一目瞭然だし、よーく見ると、各キャラが微妙に老けてる(と言っても16年後にしちゃあ全然変わってないが)所から、自分はすんなりと展開についていけました。
強いて物語上の不満点を挙げれば、世之介が亡くなった事よりも、祥子ちゃんと何故別れちゃったのか、何か1エピソードでもいいし、直接的な表現じゃなくてもいいから「何があったのか」を知りたかったかな。
それでも2時間40分という尺の割には飽きずに見続ける事が出来たのは面白かったと言う事でしょう。
劇中で何度も使われる長回しも目を引いたし、その長回しの中、いわゆる「NGなんじゃね?」とも言えるハプニングシーンがそのまま使われている(どんなシーンかは見てのお楽しみ。何か所もあるよ)のも面白いですよ。
さて、キャスティングだが、高良&吉高と言えば、言わずもがなの「蛇とピアス」のコンビだが、蛇ピアとは全然違うキャラを自然に演じられていて面白かったですよ。
特に高良くんは、格好いいのに適度な田舎者のドン臭さも出ていて最高です。
脇役がまた超俺得だったのも加点要素です。
前述の佐津川愛美に加え、高良くんの元カノに黒川芽以(但し、何でパンフに掲載の写真をあんなにブサイクなものにしたのか超不満)、若き妊婦姿まで公開する朝倉あき、そしてバブリーな女が良く似合う伊藤歩。
そして由里子と言っても吉高だけじゃない、与謝野家のお手伝いさんの広岡由里子の表情の絶妙さったら!
男の方も、綾野剛はやっぱり格好いいのにどこかダサいし、DCブランドのスーツに妙な化粧までしてる柄本佑も「居た居た!」というキャラ。
って事で、あくまでも「1987年」に大いにノスタルジックな感情を揺り動かされた結果としてのこの採点です。
それにしても吉高が画に初登場するシーンの「下北沢?」のロケ地が近所の菊名駅だったとはビックリでした。
(具体的にどの辺りかピンと来ないが)
◆パンフレット:A4判・28頁・700円

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