2010.12.05 Sunday/04:25 |
【10-126】武士の家計簿 ★★☆☆☆ |
category: 2010年の映画レビュー | author: moeru-movie |
公開初日の武士の家計簿を鑑賞。
代々加賀藩の御算用者(経理係)として仕えた猪山家の後取り息子、猪山直之(堺)は、家業のそろばんの腕を磨き、才能を買われて出世するが、当時の武家の慣習によって、出世する度に出費が増え続け、ついには家計は窮地に。
この事態に直之は、家族全員で質素倹約して膨大な借金の返済に充てる“家計立て直し計画”を宣言する。
体面を重んじる武士の世にあって、世間の嘲笑を浴びながらも、智恵と工夫で日々の暮らしを乗り越える猪山家の人々。
見栄や世間体を捨てても直之が守りたかったもの、そしてわが子に伝えようとした想いとは―。
はい。「ゲゲゲの女房」に続いて、また貧乏な話です。
と言っても、主人公一家は、元々ちゃんとした家柄であり、それなりの収入もある。
「借金返済」のために倹約するという話なので、特に悲壮感はありません。
何つーか、色々なテーマが盛り込まれてて、それぞれいいネタなんですよね。
「家族愛・親子愛」っていうのはかなり泣かせられる要素ではあるけど、特に盛り上げるという程でも無く、むしろ淡々と描いてる。
画面の節々には「武士のプライド」とか、「貧乏でも胸張って生きてる格好良さ」は良く出てるんだけど、決して押し付けがましくない。
「倹約・工夫」っていう点も、予告編でも流れた「鯛の絵」はどーんと見せても、他の工夫はどれだけ工夫されているのかのプロセスとか苦労があまり表に出ておらず、これまた平凡。
(料理の工夫はちょっと工夫具合が分かり難いか?)
出世すると、その分出費がかさんでいく武士の生活や、当時の「御算用方」というお仕事っぷりもさりげ無い感じ。
劇中、色々な人が亡くなって行くけど、それも過剰に泣かせようと言う演出は無い。
とにかく、これが森田監督の狙いなのかどうか分からないが、全体的に抑えた演出なのだ。
そういった演出が有りか無しかで言ったら、アリエッティなんですけどね・・・・悪くは無いし、露骨なベタ演出じゃないのが新鮮でもあります。
でも、それでも、自分にはそれが退屈要素に感じられちゃったんですよね。。。
そりゃあね、現代のニッポンでは、給食費を払うのをバックレるモンペやら、子供手当て目当てにxxxするxxxやら、この映画の一家の覚悟と努力を見習えよ!というメッセージも感じられます。
そして、「借金まみれ」なのに、支持率ばかりを気にしてばら撒き政策しかしない政府のヘタレっぷりへの風刺も感じます。
う〜ん、「いい素材」であり、「いい映画」なんだとは頭では分かっていても、自分には今イチ合わなかったかなぁ。
「家計簿」ってタイトルがついてる割には、劇中における「家計簿」の重要性は今ひとつ薄かったのも気になります。
そして、仲間由紀恵が姑で、嫁が藤井美菜・・・・いくら老けメイクをしても、美しい仲間さんは、どう見ても「藤井美菜の姉」だったのは皮肉です。
「ゲゲゲの女房」もそうだったけど、やっぱり貧乏ストーリーは、「貧乏を克服した後」も見せてこそ爽快感が得られるとも思っており、そういう意味ではこの作品も、「借金返済・その後」のバイオリズムが上を向いたエピソードももっと欲しかったと思えました。
しつこいけど、「悪い・駄目な作品」とは思えないんですけどね・・・自分の好みには合わなかったッス。
◆パンフレット:算盤型変型(算盤デザインのケース入り)・92頁(冊子並みに紙数は多いが、印刷は片面のみ)・800円
よろしければポチっと投票お願いします。⇒
代々加賀藩の御算用者(経理係)として仕えた猪山家の後取り息子、猪山直之(堺)は、家業のそろばんの腕を磨き、才能を買われて出世するが、当時の武家の慣習によって、出世する度に出費が増え続け、ついには家計は窮地に。
この事態に直之は、家族全員で質素倹約して膨大な借金の返済に充てる“家計立て直し計画”を宣言する。
体面を重んじる武士の世にあって、世間の嘲笑を浴びながらも、智恵と工夫で日々の暮らしを乗り越える猪山家の人々。
見栄や世間体を捨てても直之が守りたかったもの、そしてわが子に伝えようとした想いとは―。
はい。「ゲゲゲの女房」に続いて、また貧乏な話です。
と言っても、主人公一家は、元々ちゃんとした家柄であり、それなりの収入もある。
「借金返済」のために倹約するという話なので、特に悲壮感はありません。
何つーか、色々なテーマが盛り込まれてて、それぞれいいネタなんですよね。
「家族愛・親子愛」っていうのはかなり泣かせられる要素ではあるけど、特に盛り上げるという程でも無く、むしろ淡々と描いてる。
画面の節々には「武士のプライド」とか、「貧乏でも胸張って生きてる格好良さ」は良く出てるんだけど、決して押し付けがましくない。
「倹約・工夫」っていう点も、予告編でも流れた「鯛の絵」はどーんと見せても、他の工夫はどれだけ工夫されているのかのプロセスとか苦労があまり表に出ておらず、これまた平凡。
(料理の工夫はちょっと工夫具合が分かり難いか?)
出世すると、その分出費がかさんでいく武士の生活や、当時の「御算用方」というお仕事っぷりもさりげ無い感じ。
劇中、色々な人が亡くなって行くけど、それも過剰に泣かせようと言う演出は無い。
とにかく、これが森田監督の狙いなのかどうか分からないが、全体的に抑えた演出なのだ。
そういった演出が有りか無しかで言ったら、アリエッティなんですけどね・・・・悪くは無いし、露骨なベタ演出じゃないのが新鮮でもあります。
でも、それでも、自分にはそれが退屈要素に感じられちゃったんですよね。。。
そりゃあね、現代のニッポンでは、給食費を払うのをバックレるモンペやら、子供手当て目当てにxxxするxxxやら、この映画の一家の覚悟と努力を見習えよ!というメッセージも感じられます。
そして、「借金まみれ」なのに、支持率ばかりを気にしてばら撒き政策しかしない政府のヘタレっぷりへの風刺も感じます。
う〜ん、「いい素材」であり、「いい映画」なんだとは頭では分かっていても、自分には今イチ合わなかったかなぁ。
「家計簿」ってタイトルがついてる割には、劇中における「家計簿」の重要性は今ひとつ薄かったのも気になります。
そして、仲間由紀恵が姑で、嫁が藤井美菜・・・・いくら老けメイクをしても、美しい仲間さんは、どう見ても「藤井美菜の姉」だったのは皮肉です。
「ゲゲゲの女房」もそうだったけど、やっぱり貧乏ストーリーは、「貧乏を克服した後」も見せてこそ爽快感が得られるとも思っており、そういう意味ではこの作品も、「借金返済・その後」のバイオリズムが上を向いたエピソードももっと欲しかったと思えました。
しつこいけど、「悪い・駄目な作品」とは思えないんですけどね・・・自分の好みには合わなかったッス。
◆パンフレット:算盤型変型(算盤デザインのケース入り)・92頁(冊子並みに紙数は多いが、印刷は片面のみ)・800円
よろしければポチっと投票お願いします。⇒
JUGEMテーマ:邦画