映画感想を中心とした管理人の戯言です。
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シッコ
category: 映画感想(〜2007年) | author: moeru-movie
今日はちょっと気分を変えてシッコを見てみた。

「ボウリング・フォー・コロンバイン」「華氏911」のマイケル・ムーアがアメリカの健康保険制度に切り込んだドキュメンタリーだ。

日本でも国民健康保険制度があり、被保険者は3割負担で医療を受けられる。
しかし、アメリカには、いわゆる「国民健康保険制度」というものは無く、民間の保険会社頼みなのだ。
この民間の保険会社も、当然営利目的の企業であるがゆえに、いかに支出(つまり医療費の支払い)を押さえるかに懸命で、手っ取り早い話、重篤な患者には治療を拒否するように医師にリベートを渡したり、請求のあった加入者に対しては、ずっと過去の病歴などを掘り起こして(既往症を隠してたという事で)金を払わないという。
そして、保険会社に有利な法案を通すために、政治家にも巨額な賄賂を渡し、天下りも受け入れる。

そんな制度のために、生活が破綻した夫婦や家族を失った者などのインタビューや、他国の保険制度(フランス等はタダで医療を受ける事ができる)を紹介していく。

とにかく、アメリカほどの国がこんな悲惨な制度なのかと唖然とさせられる。
9.11の犯人たちはタダで治療を受けているのに、救助活動で粉塵被害にあったかつての英雄たちは国から見捨てられて治療も受けられない。
この9.11被害者たちを引き連れ、「敵国」とも言えるキューバを訪れるシーンは衝撃的とも言える。

もちろん、アメリカが最悪で、フランスやキューバの制度が満点なのかというと、きっとそうでもないのだろう。(例えば税金の違いとか)
「アメリカの健康保険充実度は世界で37位で、スロベニアの1つ上」と前半で紹介されるが、そのランキング表では、後に出てくるキューバが39位に居るのも映っており、他国の良い所だけがクローズアップされているふうにも感じた。

この映画では、例えば政治家だったり、保険会社だったりというターゲットを絞って「攻撃」しているわけではない。
アメリカの現状と他国の紹介に留め、米国民自ら立ち上がって変えていこうというスタンスになっているが、実は日本も他人事では無いのだろうか?
混合医療(保険外併用医療費)制度も創設され、何やらアメリカ化の一歩が始まっているような気がする。
そのうち、この映画でも紹介されたような「患者のポイ捨て」みたいにされるのではないかと不安になってくるよ。

「フランスの医療が何故優れているかというと、政府が国民を恐れているからだ。アメリカは国民が政府を恐れている」というシーンがある。
じゃあ日本はどうなのかというと、「国民は政府に無関心」じゃないのかい?
それじゃあ制度は利潤を求める民間企業や政治家たちの食い物になって悪制度まっしぐらになっちゃうよ。
と、色々考えさせられ、単純に映画として面白いとか何とか言ってられないような何かを感じましたよ。

しかしですね、この映画を見ていた自分の2人隣くらいにいたオジサン。
このオジサンが終始「クックックッ」「ふひひひひ」と笑いっぱなし。
もちろん、映画を見て面白いと思ったら笑ってもいいし、マナー云々を言うつもりは毛頭ないが、内心「オッサン、笑い事じゃねーだろ」と心の中でツッコミましたよ。
アメリカでは120ドル(14万円)もする薬を買っている9.11の英雄がキューバの薬局で「この薬はいくら?」と聞いて「5セント(たった6円)です」という衝撃シーンですら「ふはははは」と爆笑。
何か「マイケル・ムーアの風刺は笑うもの」という先入観に染まりきってたのかねぇ。。。。おいらは笑うどころか涙が出そうだったよしょんぼり

とにかく、既に年金制度も何やら怪しくなりつつある日本だけに、本当に心配なのだが、せめてお医者さんにお世話にならないように健康には注意しなくてはと思い知らされた1本でした。

シッコ
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