映画感想を中心とした管理人の戯言です。
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【20-077】クローゼット ★★★☆☆
category: 2020年の映画レビュー | author: moeru-movie
2020年最後の1本の、クローゼットを鑑賞です。
(さぼってたので、アップが2021年になってしまいました)

事故で妻を失い、そのトラウマに苦しむサンウォン(ハ・ジョンウ)。一人娘のイナ(ホ・ユル)を連れて新居へと越したサンウォンは、心を閉ざしている彼女と向き合おうとする。
やがて友達ができたと明るさを取り戻すイナだが、一方でサンウォンはクローゼットから聞こえる奇妙な声や毎晩のように見る悪夢に悩まされる。
そんなある日、イナの行方が突然わからなくなる。必死に探し回るも何一つ手掛かりをつかめないサンウォンの前に、イナの所在を知るというギョンフン(キム・ナムギル)が現れる。


その昔、韓流ホラーの「箪笥」というのがありましたが、この映画は「クローゼット」です。特に「箪笥」との関連はありません。
韓流ホラーと言うと、どちらかと言うとJホラーと似通った所があり、いわゆる「霊モノ」が多い印象ですが、最初はこの映画もクローゼットに潜む霊だろうと漠然と思っていました。
冒頭から、ちょっと心を病んじゃった(お母さんが突然亡くなったため)娘と引っ越してきた屋敷。当然「何か居る」わけです。
実際、何か居るわけですが、「悪魔の棲む家」「ポルターガイスト」「死霊館」「インシディアス」的なテイストをプンプンさせながら、「何か」ってのが、「ジャパニーズ・幽霊」というよりも「西洋的悪霊」寄りであり、そこで登場するのが「エクソシスト」とも言えるお兄ちゃんなわけです。

そこからはクローゼットに引き込まれて行方不明になった娘を取り戻そうとする父とエクソシストのコンビという流れだけど、前半の「何か居る」という雰囲気からすると、後半はあまり怖さと言うか不気味さというのは薄味になった印象で、ホラー映画の重要な要素である「怖いかどうか」で言うと、ちょっと後半は失速といった感じでしょうか。(ホラーでなくオカルトになっちゃった)
そのぶん、クローゼットに潜んでいた悪霊である女の子が何故悪霊としてクローゼットに潜み、子供たちを引き込もうとするのかの動機解明などのサスペンス寄りの話に重さを置かれます。
そこには「幼児虐待」「ネグレクト」という問題があり・・・と言う事で、割としっかりとした社会的な問題提起もしていきます。

クライマックスは、悪霊や過去に引き込まれた子たちが居る異世界に入って奪還を試みる父という事で、ホラーと言うより、どことなくファンタジーっぽさすら感じるので、恐怖度という点では完全に無くなってしまいます。
まあ、事前知識も無く観ていて、勝手にゴリゴリのホラーだと思い込んでたのが読み違えだったわけですが、テーマ的には悪くは無いなという印象です。
あっちの世界に連れて行かれちゃう女の子イナ役の子も上手かったし、尺もちょうど良いのは加点要素ですが、個人的にはホラー要素を終盤まで維持して欲しかったところです。
(前半はそこそこ怖かっただけに残念)

ところで、エクソシストのお兄さんが「ホ室長」ってのは、何の部屋の長なの??

◆パンフレット:700円

クローゼット

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【20-076】私をくいとめて ★★★☆☆
category: 2020年の映画レビュー | author: moeru-movie
本当は封切り直後に観ていたのにアップが遅れていました私をくいとめてです。

アラサー女子の黒田みつ子(のん)は何年も恋人がいないが、脳内にいるもう一人の自分「A」にさまざまなことを相談しながら独り身でも楽しく生活していた。
常に的確な答えを導き出す「A」と一緒に平和なシングルライフが続くと思っていたある日、年下の営業マン多田くん(林)に恋してしまう。
独身生活に慣れたみつ子は勇気を出せない自身に不安を抱えつつも、多田くんと両思いだと信じて一歩踏み出す。


アラサーの「お一人様女子」を能年玲奈(あえて「のん」と言う未だに耳慣れない名前はここでは使わない)を演じると言う事に無理があるのは承知(年下後輩設定の林遣都くんよりも実際は年下)だが、やっぱり内容的には同じような境遇、またはお一人様ライフに理解や憧れすらある女子向けの映画だと思うのですよ。
大九監督×綿谷りさ原作というと「勝手にふるえてろ」と同じ(この映画も観てます)だが、やっぱり女子向けと言う事もあり、おっさんの自分が観て刺さったかというと、そこまでは行かなかったと言うのが正直な所だ。

物語はとても大雑把に分けると「年下の優男との恋?」パートと、「ローマに嫁いだ親友を訪ねる」の2つでしょう。
前者は、まあありがちな設定だし、恋心が芽生える過程も分かり易いとは思うが、男の自分が見ても、この多田くんという男は「そりゃ無いだろう」と感じる事もあり、何だか素直に入り込めませんでした。
具体的には、せっかく彼女が料理を作ってくれたのに、一緒に食べるでも無く、その料理をジップロックに入れてもらって全部持ち帰るという一連のくだりは、好意的に見れば「狼の本能の欠片も無い純粋で安全なカワイい男の子」とも言えるけど、女子から見てどうなんですかね?こういう男は??
仮にも料理を作って自宅に呼んで・・という流れを作りながら、「家には上がらない。料理はジップロックに入れて持って帰る」で終わっちゃうってのは、拍子抜け以上のものを感じませんかね??
まあ、この辺は個々の性格や考え方によるとは思いますが、ちょっと無いだろうと感じた時点で映画としても冷めてしまった部分はあります。

そして「能年玲奈と橋本愛」と言うキャストありきで成立してそうな親友エピソード。
異国の地のローマで旦那の家族(もちろん全員イタリア人)と暮らし、お腹も大きくなってきた親友だが、どこか孤独で休まらない葛藤や、そんな彼女を見ても、素直に「(子供が出来て)おめでとう」と言えない能年の描写はとてもよかったと思います。

上記以外にも、一人温泉旅行の宿で行われていた芸人のショーでの出来事だとか、職場の同僚(臼田)&カーターとか言う気持ち悪い男との恋話とかの小エピソードがあるが、それぞれはまあまあ面白くはあっても、映画全体の流れから言うと、そのエピソードが「中弛み」とも思えてしまった所は残念です。

まあ、何やかんやで私生活も職場も色々とリア充だし、部屋も小奇麗で、誰に見せるでも無い洒落た(エロい)下着に金をかけたり、親友に会いにローマに行ったりと、お金にも困って無い。
いいじゃないですか。リア充一直線で、あなたをくいとめる必要なんて無いじゃん!と捻くれた考え方をしてしまった自分の方がくいとめられるべき人間なんでしょう(卑屈)。
やっぱりこの映画は、お一人様アラサー女子向けなんだなと思い知らされました・・・。

◆パンフレット:900円

私をくいとめて
私をくいとめて
私をくいとめて

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【20-075】サイレント・トーキョー ★★★★☆
category: 2020年の映画レビュー | author: moeru-movie
何となく・・くらいの軽い気持ちでほぼ事前知識無くサイレント・トーキョーを鑑賞。

クリスマスイブの12月24日、東京・恵比寿に爆弾を仕掛けたという電話がテレビ局にかかってくる。
半ば疑いながら中継に向かった来栖公太(井之脇)と、ちょうどその場所に居合わせた主婦の山口アイコ(石田)の二人は犯人の罠にはまり、実行犯に仕立てあげられる。
朝比奈仁(佐藤)がその様子を遠巻きに眺める中、爆発が起き、次回の犯行予告が動画サイトに投稿される。


いや〜、またしても私の「脳内副音声」が大活躍した映画になりました。
何かと言うと、普通に映画を楽しむ「主脳」のそばで、猛烈な勢いでツッコミまくる「副音声脳」が発動しちゃったんです。
それくらいツッコミどころ満載で「んなアホな」「意味が分からん」「無い無いww」という所が多かったです。
原作有りの話ですが、果たしてどこまで原作通りなのかは分かりません。原作からへっぽこなのか、原作はちゃんとしてるのに、映画の尺に収める為という理由もあってへっぽこになってしまったのか、それは分かりません。
全部突っ込むと大変な事になる(思い出せる自信も無いし)ので、序盤だけ突っ込んでみよう。

テレビ局に「恵比寿に爆弾を仕掛けた」という電話が入り、2人のテレビマンがカメラを従えて現場に向かう。
??
後にその電話は石田ゆり子からと分かるのだが、正体も分からない女のイタズラとも言える電話1本で2人も現場にすぐ行っちゃうって、テレビ局の人ってそんなに暇なんですかね??
で、着いた早々にその女から「椅子の下に爆弾」「30キロ以上の重さが無いと爆発」と、やけに詳しい状況が説明されて訳も分からぬままにその椅子に座らせれ、そうこうしているうちに近くにあるゴミ箱が爆発。
逃げ惑う人々がパニックになる中、警察&爆弾処理班が登場(やけに処理班登場が早いww)。
まあ、普通に考えれば「まずは椅子に30キロの重りを乗せて、人をどかしてから処理」なんでしょうけど、何故かTVマンを椅子に座らせたまま処理www。
で、液体窒素か何かで固める作戦を行うも(ここも爆弾の仕組みをさほど詳しく調べるでもなくすぐに処理しちゃってる)アッサリ爆破。
と思いきや、それは「音と光」だけで爆破してませんでしたって事なんだが、いやいや、100歩譲って光はフラッシュ的なものが光る仕掛けを爆弾本体に仕込む事は出来るだろうけど、音はどうするんだよww爆音スピーカーなんて仕掛けられて無かったぞwww
という騒ぎの中、現場をすぐに見下ろせるカフェが普通に営業してて、某キャストがそのカフェから現場を見守ってるというのも脱力だし、こんな場所なら監視カメラが必ずあると思うのだが、そこチェックすりゃあ誰が爆弾仕掛けたかすぐに分かりそうなものなのに、とうとう最後まで監視カメラ映像解析する気配も無かったとか、とにかくこの恵比寿爆破シーンだけでツッコミ所が満載過ぎる訳ですよ。

そして現場を離れた石田ゆり子は、マサ斎藤に間違えて手錠をかけた海賊男ばりに若いTVマンにこれも爆弾的なリストバンドを有無を言わさず装着して引き回しちゃう。
この時点で「警察行けよ」「何で逃げてんねん」と怪しさプンプンなんですが、このあたりから意味ありげに登場するのがIT企業家の中村倫也。
もうハッキリネタバレで書いちゃいますが、コイツはただただ「こいつが犯人か?」とミスリードするためだけに出てくる存在でした。
AERAの表紙を飾る若きカリスマ企業家という設定だが、職場は爆破現場の近所の恵比寿のマンションの一室。
綺麗に片付いたその部屋は誰も居ないしオフィスのアイテムも極端に少ない。いったい何をして稼いでいるんでしょうか・・・。
そのマンションに偶然聞き込みに回ってた西島刑事。
まあ、西島さんが刑事役やるといつもこんな感じだなぁというキャラなんですが、その後も見せ場の渋谷の爆破現場やらいろいろな所に意味ありげに登場します。
かと思えば、呑気に合コン(何だか上品そうなお食事会みたいな雰囲気だったけど、やってる事は合コンです)に出ちゃってる。
その描写も、結局は広瀬アリス&加弥乃を結びつけるためだけの設定なんだが、加弥乃は加弥乃でイケメンな中村が気になって、後日自宅デートで焼き鳥を振る舞われたりする。
おいおい、そのマンションは職場だったんじゃないのかよ!焼き鳥焼き器がある職場って何だよ!と思いながらも陰気くさい中村と全然会話も弾まず、何が楽しいのかサッパリ分かりません。

ああ、「序盤だけ突っ込む」と書きながら、やっぱり止まらなくなっちゃうな。

そんなこんなで、クライマックスは渋谷の爆破シーンです。
まるで本物の渋谷みたいなセットは見事の一言(出来が良いので、映画の撮影が終わっても壊されず、二次利用されるようです)ですが、かなり凄い爆破で死傷者多数という割には現場に居合わせた主要な登場人物は誰も致命傷を負いません(笑)
あの頑丈そうなハチ公像すら木端微塵に吹き飛んでる威力なんですが、人間様にはあまり威力が発揮されない仕掛けなのかな?(笑)
そして渋谷のど真ん中で大爆破が起き、自らも被弾(でもミラクルな軽傷)して修羅場のはずなのに、ふと見上げた遥か上空のビルの屋上に犯人らしき人物を偶然発見し(笑)、猛然とそのビルの屋上めがけて駆け出す西島刑事がスゴイです。

あぁ、やっぱりツッコミモードの脳内副音声が止まらなくなっちゃう。

結局、戦争の愚かさを訴えるべきなのに「戦争が出来る国」を作ろうとしている首相に抗議する意味でこの爆破騒ぎを起こしたのが真相みたいなんだけど、これって「相棒」の映画(東京マラソンのやつ)と同じく、戦争の愚かさを訴える為に自らがテロリストになって爆弾騒ぎを起こしたって、誰がそんなキチガイの言う事を聞きますかって話なんですよ。バカじゃないですかね?
ここで誰が真犯人だったかは書きませんが、最後は死んだと見せかけて実はどこかで生きてるっぽいオチも噴飯ものだし、よくよく思い返すと、この一連の犯行もどこまで計画的だったのか、それとも衝動的なものだったのかも良く分かりません。
⇒街頭に流れる首相会見を見て、思わず犯行に至ったとも見えるけど、その割には色々と準備していたであろう場面(犯行声明を撮るマンションの一室とか)もあって良く分かりません。
 そもそも、最初にTVマンが電話で来てくれなかったら、そこで終わりでしょ。

と言う事で、自分はこの映画の見どころは「ツッコミの多さ」と「渋谷のセットの爆破シーン」に集約され、間違っても「上級のサスペンス」とか「社会派ドラマ」を期待しちゃあいけません。
「フィクションの映画なんだから、いちいち突っ込むのも野暮ってもんだ」と言えばその通りなんですが、まあ突っ込むのが楽しいって言う自分のような変人も居るって事で勘弁してください。

しかし爆破予告が来ている渋谷に集まってバカ騒ぎしている若者やらユーチューバーが根こそぎ爆破で吹っ飛ばされるシーンはメシウマでした。
しかもわざわざスローモーションで血飛沫上がるシーンを見せちゃうに至っては賛否両論みたいですが、自分は爽快でしたよ。
みなさんも、そんな危険な現場には近寄らないようにしましょうね。

◆パンフレット:850円

サイレント・トーキョー

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【20-074】#フォロー・ミー(少しネタバレ) ★★★☆☆
category: 2020年の映画レビュー | author: moeru-movie
のむコレ2020から、#フォロー・ミーを鑑賞です。

過激な動画で支持される人気ブロガーのコールは、究極のリアル脱出ゲームに挑戦するため仲間たちとロシアにやって来る。
ゲームの内容は、元監獄の廃虚に仕掛けられた数々のトラップをクリアし、さまざまな拷問装置に拘束された仲間を制限時間内に救い出すというもの。
全世界に向けてライブ配信される中でゲームが始まるが、コールたちはやがてこれが単なる脱出ゲームではないことに気付く。


題材としては「脱出ゲーム」モノですが、ゲームと思ってたら、何だか分からないけどガチで命の危険があるというシャレにもならないゲームだった・・・・と言うのがあらすじです。
分かり易く言っちゃうと、ユーチューバー的な人気者(劇中ではブロガーとか言ってるけど、動画投稿が主みたいです)がスタート10周年を記念して、友人の誘いでロシアの脱出ゲームに参加して、とんでもない事に巻き込まれるって感じでしょうか。

序盤は友人と別々の部屋(牢屋のような監獄のような)に入れられて、主人公が他の部屋の鍵開けの仕掛けを解かないと友達が死にそうって事で、傍らに置かれた見知らぬ死体の胃袋を切り開いて鍵を取ったり(ここは何気にグロ)して1人1人を助けて行きます。(この序盤は、どことなく「ソウ」っぽさも感じられます)
どの友達も、あと数秒遅ければ死んでたレベルのギリギリですが、何とか助け切ったその時、このゲームに参加する前に遊んでたパーティだかクラブの集まりみたいな会場でトラブルになってたヤバい奴登場。
中盤以降は、このヤバい奴VS主人公と友達一行という流れですが、今度こそガチで1人1人殺されていきます。
「やべーじゃん」「そこまでするか?」と思わせておいて、実はこの大量殺人には黒幕が居ました。
それは主人公をこのロシアの脱出ゲームに誘った友人でした。
「何故!?」「友達殺しやがって・・!」と怒りが頂点に達した主人公。その後・・・・

という感じですが、まず前半の脱出ゲームですが、意外と捻りも無く、謎解き要素はかなり薄いです。
何か歯車みたいのを壁にハメて、それによって友人に迫る凶器を止めるってのがメインですが、ひたすら歯車を壁にはめるだけってのも少々退屈です。
その後のヤバい奴らとの命がけの鬼ごっこも、さほど特筆すべく所も無く、何となく淡々としているようにも見えます。
個人的には、脱出ゲームに入るまでの話が長く(終わってみると、それらがまあまあ必要なシーンだったと言う事は理解できますが)、脱出ゲームの謎解きレベルの低さも相まって、いまいち乗り切れなかったのが正直な所です。

が、やはりこの映画の見どころは、ロシアに案内した友人が「首謀者」として登場してからでしょう。
主人公ならずとも「何故お前が?」と不思議に思うと同時に、友人たちを皆殺しにまでした暴挙に怒りも頂点に達するってもんです。
もう感情が止まらない主人公は、首謀者友人に殴り掛かりますが・・・・・とここまでにしておきましょう。
この後に、意外な真相と、どうしようもないバッドエンドなオチが待っています。
「脱出ゲーム」じゃなく、「〇〇〇〇」だったのね・・・・・。(でも、洒落にならないオチ)

はい。個人的にはこの救いようのないオチは結構好きだったりします。
あながち「映画だけの絵空事」ってわけでもなく、意外と有り得る話ですよ。
もうちょっとその前までの脱出ゲームが面白かったら点数は上がったんですけどね。。。
まあ、勘の良い人なら、オチが読めそうとも言えるので、ぜひこの「脱出ゲーム」の裏に隠された真相は何なのかを暴く事にも挑戦してみて欲しいです。

◆パンフレット:販売無し

#フォロー・ミー
※この作品はチラシが出ていません。

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【20-073】屋根裏部屋の花たち ★★★☆☆
category: 2020年の映画レビュー | author: moeru-movie
のむコレ2020より、屋根裏部屋の花たちを鑑賞。

父親を不慮の事故で亡くした子供達は、母親であるコリーンの実家に身を寄せる事になる。
しかし、コリーンと実家は完全な絶縁状態であり、子供達は祖母から忌み嫌われ屋根裏部屋へと幽閉されてしまう。
信用を取り戻すまで待っているように言い聞かせるコリーンだったが、段々と屋根裏部屋に足を運ぶ回数が減っていくのだった…。


のむコレのラインナップと言う事で、未公開のB級作品と思いきや、この作品は1988年に「W」との2本立てで新宿東映パラス3(現新宿バルト9のあたり)という小っちゃい小屋で上映されていた作品です。
いちおう「ホラー」に分類されているみたいだけど、残酷描写はもちろん、幽霊も出てこないし痛い場面も無く、ジャンル的にはダーク・ファンタジーか、弱いサスペンスと言った所でしょうか。

やさしい父の急死により疎遠だった母方の実家(凄い豪邸)に転がり込んだ母と子供4人。
鬼のように厳しい祖母により、一室に幽閉され、その部屋から繋がっている屋根裏が唯一の拠り所になって・・という掴みだが、そこからの見所がちょっと弱いです。
この家の謎に迫ると言う訳でも無く、次第に部屋を訪れなくなった母の秘密を暴くと言う訳でも無く、強いて言えば、その部屋から脱出しようと考える子供たちの姿を描いているとも言えますが、それも言う程盛り上がっていません。
この一家、全体的に近親相姦臭がプンプンしている所なんかは訳ありで面白そうな設定なのに、そこもあまり深掘りされません。
そもそも亡父は、母の叔父という近親結婚(それが勘当された理由?)だし、祖父と母との怪しい関係のシーンもある上に、子供たちの中で年長となる兄(大学生くらい?)と妹(中学生〜高校生くらい)の間も密接過ぎる(年頃の女の子のお風呂中に普通に入ってきて普通に会話しちゃってるし)し、何なんでしょうね。

そして次第に明らかになっていく毒母の正体と、体の具合が悪くなってどんどん衰弱していく幼い弟。
毎度与えられていたクッキーに毒が盛られていた事が分かった事から、いよいよクライマックスに向かって行くのですが、やっぱりどこか大人しい感じで、今イチ盛り上がりません。
何やら原作はもっとドロドロした話らしいのですが、そんな話を薄味にしちゃあ見所も半減するって事です。
ラストは一応スッキリとカタがつくんですが、完全にハッピーエンドかと言うとそうとも言えず、後味は悪いです。

<ちょっとしたツッコミ>
・衰弱する弟の栄養補給(?)に自分の生血を吸わせるってのが何よりもホラーだろwww。
・鬼祖母によってバラバラにされた父の形見が最後には直ってるんだけど、どうやって修復したんだ?接着剤なんかあの部屋には無さそうだぞ。
・結局、一家が屋敷に来てからラストまでどの位の期間だったんだ?せいぜい数か月に見えるが、だとしたら母の再婚早過ぎじゃね?

と言う事で、テレ東の午後ローを劇場で観た感じでした・・・・。

◆パンフレット:販売無し

屋根裏部屋の花たち
1988年公開時のチラシです。

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【20-072】ミセス・ノイズィ ★★★★☆
category: 2020年の映画レビュー | author: moeru-movie
名の知れた「数字が取れる俳優」は出ていないものの、内容的に興味があったミセス・ノイズィを鑑賞。

母親として日々家事をこなし、小説家としても活動する吉岡真紀(篠原)は、スランプに陥っていた。
あるとき彼女は、隣人の若田美和子(大高)から嫌がらせを受けるようになる。
真紀は美和子がわざと立てる騒音などでストレスがたまり、執筆が進まず家族ともぶつかってしまう。
真紀は状況を変えようと、美和子と彼女からの嫌がらせを題材にした小説を書き始める。


いわゆる「騒音おばさん」がテーマとなっており、言わずと知れた奈良の「引っ越し、引っ越し!」のあの事件がモチーフになっていますが、事件再現という内容でも無く、かと言ってその内容をコメディにしたという事でもありません。
多少コメディ的な所はありつつも、分類分けするならば「社会派ドラマ」と言えるのかな。

その内容は、色々なテーマを含んでいます。
まずは「物事を1つの側から見て語るのでなく、反対側から見るとまるで違ったものになる」という事。
映画でも、前半は隣家の主婦側の視点で話が進み、「迷惑な騒音おばさん」VS「理不尽に迷惑を被る主婦」という流れで進む。
しかしおばさん側の事情も描かれる中盤以降はガラっと流れが変わってくる。
実際、篠原ゆき子が発する「止めてもらえませんか?」という台詞も、主婦側の時の芝居とおばさん側からの芝居の時では少しトーンを変えているとの事。
主婦側は「腰も低くしてお願いしてるのに」であり、おばさん側は「布団叩いているだけなのに文句を言ってきた」に見える。
この映画では、どちらかが白でどちらかが黒と言う事では無い。誰もがいけない部分はありつつも、その誰もが「自分は悪く無い。悪いのはあいつ」と責任をなすりつけあう。
これは我々の日常(もしくは家庭内)でもいくらでもある事でしょう。

更に、主婦の夫も、口では「事件」に対してもっともらしく正論を述べては居るけど、結局全てを奥さんに押し付けてどこか他人事と言うのもムカムカするよね。
会社とかでも居るよね?いかにも尤もらしい正論を評論家のように語るけど、それ以上は何もしないでマウントだけ取って自分が有能である事をさりげなく周りに見せつける事に一生懸命な謎の上司。まさにそんな感じです。

そしてもう1つの重要なテーマが「報道やSNS等の暴走」ですよ。
ネタになると思えばいつでも相手の生活に入り込み、「取材」という名のハラスメントを行うマスゴミ。
それを面白がって何でも動画に撮ってアップする野次馬。
この映画でも、最初は騒音おばさんを悪者にするかのような論調で色々進むが、ある事件をきっかけに一転して今度は主婦側が攻撃対象になってしまう。
まだこの映画では主婦への攻撃はマスゴミ被害中心だったが、リアル世界では「望み」とかでも描かれていたように自宅への嫌がらせやネットでの誹謗中傷など大変な事になりそうです。
そんな「被攻撃者」になった主婦と幼い娘に対して騒音おばさんが取った行動。これに至っては涙が止まらなくなるような感情すら湧き出てきます。
⇒ただ、ここからラストまでの流れは飛ばし過ぎな気がして深みが無いのは残念。

これ、前述の奈良の事件にしても、騒音おばさんが逮捕され、裁判が進むその裏で「実は被害者とされる側が先に迷惑行為を仕掛けていた」「おばさん側も被害者」という記事も出てましたし、良くある話として煽り運転のドラレコ動画の「映ってない前半」に何があったかによって被害者側の罪も炙りだされるという事もあります。
この映画では、皮肉な事にキャバ嬢のユキちゃん(無名だけど藤丸千ちゃんが印象的)の「主人公主婦(仕事は作家さん)の書物への的確な書評」がめちゃくちゃ筋が通っていたり、その書物を掲載する出版社の若い編集者は世間の煽りに乗っかって「ミセス・ノイズィ」掲載をイケイケで進める中、「止めるべき」と釘を刺すベテラン編集者の冷静な意見もあり、多面的に且つ客観的に物事を見極めて行動する事の大切さを学ぶことができます。

そんなわけで、一般的には名前は知られていない2人の女優「篠原ゆき子」&「大高洋子」の芝居バトルは見応えあるし、話の方も「もっと掘り下げて見せて欲しいな」と思う所は幾つかあるものの、全体的には面白く仕上がっていると思います。
本来であれば、このような出演陣や内容からして単館系での上映がお似合い(卑下しているわけではありません)ですが、コロナ禍ゆえの上映作品数不足(は言い過ぎかな?)と言う事もあってシネコンでも上映されているので、興味があったらぜひどうぞ。

最後に、「あの虫」はCGでなくガチの本物だそうです。
虫嫌いな人はかなりヤバいです。自分も首筋がゾワゾワしました(; ̄Д ̄)

◆パンフレット:800円

ミセス・ノイズィ

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【20-071】真・鮫島事件 ★★☆☆☆
category: 2020年の映画レビュー | author: moeru-movie
ハズレが多いと実体験をもって分かっているはずだが観てしまうB級Jホラーから真・鮫島事件を鑑賞。

佐々木菜奈(武田)は、高校時代の級友たちと毎年行っている部活会に、今年はリモートで参加する。
仲間の一人あゆみは何の連絡もなく不参加だったが、しばらく経つとあゆみの部屋にいる恋人・匠が画面に映り、菜奈たちに向かって怒鳴り声を上げるのだった。
そして菜奈たちは、見るに耐えない死に顔で絶命したあゆみの姿を目にする。


2011年公開の『2ちゃんねるの呪い 劇場版』でも要素になっていた(もう覚えてないけど)鮫島事件。
今回は、ズバリ鮫島事件の映画・・・と言いつつ、調べると鮫島事件自体がフェイクらしく、もはや話の内容は合って無いようなものと思っています。
この映画ではどう描かれているかと言うと、何て事は無い「ヤバい霊スポット」に行った3人の男女のうち1人の女が行方不明になったが、残りの男を含めた男女のオンライン飲み会でその「ヤバい霊」が現れるという定番もの。
何でオンライン飲み会かと言うと、このコロナ禍の中で製作された映画だからです。
オンライン飲み会と言う事で、各出演者はPCの画面内での繋がりとなり、芝居自体はほぼ「一人芝居」となりますが、こういった見せ方は既に洋画でも『アンフレンデッド』『search/サーチ』等があり、設定を生かした面白さはあったので違和感はありません。

で、肝心のホラー話ですが、鮫島だか心霊スポットだか知りませんが、結局は「お化け屋敷的なビックリ要素」を並べただけの出涸らしのような内容だったのはガッカリです。
心霊スポットに出かけた奴らが霊に呪われるのは普通に考えられますが、他のオンライン飲み会のメンバーの所にも出るのは意味が分かりませんし、主役の武田玲奈に至っては、オンライン飲み会参加前の自宅周辺で既に霊が出ちゃってるんだからもっと意味が分かりません。

そんなお化け屋敷的な見せ場だけでは場が持つわけもなく、話は「飲み会参加者がいつのまにか異世界に飛ばされている」というトンデモ設定に変わり、現世界にいる武田玲奈のお兄ちゃんが問題の心霊スポットに行って問題を解決(良く分からんが、決まった順番に扉を閉めればいいらしい)するという流れに変わります。
ただ、この展開も異世界に飛ばされているはずの武田玲奈が一生懸命鮫島事件の内容をググって(最初は「つながらない!」なんてパニックになってたのに、いつのまにかネットも電話もつながってるしww)兄に伝え、その通りに動くと言う「いやいや、兄ちゃんが自分でネット見ながら行動した方がいいだろ」的なツッコミもしたくなります。
まあ、この終盤はPC内の世界というよりもPOV画面での「●REC」的な見せ方に変わっており、それはそれで変化があって良いのかと思います。(POV苦手な人は酔いそうだけどね)

そんなわけで、一応は起承転結もありホラーの定番の流れにもなっていますが、ツッコミ所もそれなりにあって、それはそれで楽しめるかもしれません。
(個人的には、霊にさらわれちゃうと観念した小西桜子が何故か無心でフルート吹いちゃってるのがツボりました)
ホラー的には、前述の通り「お化け屋敷的」という事で、ビックリさせる事はあっても「怖い」と思う所はほぼ無かったかな。
※もっとも自分は、そもそも「霊現象を信じてない」+「都市伝説もネタとしか思って無い」+「ホラーの見過ぎで感覚が麻痺」なので、普通の人とは全然違います・・。
霊自体のビジュアルにも全く工夫が無い(いわゆる「白い服着た女の人が立ってる」だけ)し、頻繁に耳にするモデム音みたいなピーガー音も全く恐怖感の効果になってません。
霊の正体も結局良く分からなかったしな・・・・。

でも、この映画は武田玲奈ファンの人は、たとえホラーが苦手な人でも見ておくべき1本です。
この間の「さくら」の小松菜奈と同じく、服が「丈が短めのショーパン」なので綺麗な脚が再三拝めるし、何よりも劇中で「お兄ちゃん!」と連呼してるので、世のお兄ちゃん世代の武田玲奈ファンは堪りませんよ。(何だそりゃww)

はい。最後に1つ突っ込んで終わりにしましょう。
「主人公兄妹よ、新宿の大ガードからほど近い場所であの綺麗なマンションって、どれだけ裕福なんだよ!」
あ、そうそう、エンドロールですぐに帰っちゃうお客さんが何人も居ましたが、エンドロール後に1シーンありますからね。
虹コンの人の本編にはあまりマッチしていない主題歌を全部聞いて、そのシーンが終わってから帰りましょうね。

◆パンフレット:880円

真・鮫島事件

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【20-070】人狼ゲーム デスゲームの運営人 ★★★★☆
category: 2020年の映画レビュー | author: moeru-movie
毎作品観ているシリーズなので、今回も人狼ゲーム デスゲームの運営人を観てみる事に。

人狼ゲームの運営人の一人としていつものように参加者を運んでいた正宗(小越)は、かつて家庭教師として教えた女子高生の夏目柚月(桃果)が参加者に含まれていることを知る。
たとえ運営本部に殺されようと彼女を救いたいと考えた正宗は、ほかの運営人や観客に気付かれないように彼女に参加者全員の役職やどのような嘘をつけばいいのか、といったアドバイスを伝える。


まず、歴代の人狼ゲームの作品は全部劇場で観ているのですが、採点を振り返ってみましょう。
・人狼ゲーム(桜庭ななみ、竹富聖花):★★☆☆☆
・ビーストサイド(土屋太鳳、森川葵):★★★★★
・クレイジーフォックス(高月彩良):★★★★☆
・プリズン・ブレイク(小島梨里杏):★★★★☆
・ラヴァーズ(古畑星夏):★★★☆☆
・マッドランド(浅川梨奈):★★★☆☆
・インフェルノ(武田玲奈):★★☆☆☆

世間一般的には、このようなB級ホラー(演者は芝居経験が少ない人も多い)って事で採点は渋めですが、自分はもともとB級好きだし、次世代の役者には寛容なので、内容的に面白ければ高得点付けてます。
採点は「ビーストサイド」で満点を付けて以来安定してたんですが、前作「インフェルノ」では遂に平均割れ。
これはTVシリーズ「ロストエデン」を観ていない事が大きな要因でしたが、とにかくシリーズの興味としては、自分の中では下降線になっていた事は否めません。

この人狼ゲームで自分が評価しているのは「毎回何らかのオリジナル趣向を入れてきており、マンネリにはなっていない」と言う事が挙げられます。
人狼ゲーム自体は知られてますからね。毎回ただゲームしてるだけじゃあシリーズは続きません。
そんなシリーズの最新作は、ズバリ「運営側」に大きくスポットを当てている点が新しいポイントです。
もちろんゲームをやる為に集められて実際に人狼ゲームをやる子たちは出て来ます。
そのゲーム自体は「役職は事前にお客さんには示される」パターン(これ自体は過去作にもあったパターン)ですが、運営側の人間に、「その参加者の知り合いが居る」と言う事で、何とかその子を勝たせて助けてあげようとする展開が今回のオリジナル要素となっています。

この「助けられようとする女の子」に対して、役職者の一覧メモを渡す事に成功するんですが、そうする事で、通常の人狼ゲームの駆け引きに加え、「全てを知ってるんだけど、それを悟られずに上手い事人狼を消去する」といった別の心理描写が出てきます。
この事で、人狼ゲームにおける「勝つための身の振り方」「自分が指名されないようにする言動」「人狼と思われる人を如何に早く排除するかの誘導」といった中級〜上級のノウハウも観て取れます。
ただ、その反面、肝心の人狼ゲーム参加者個々のキャラが少し薄めになったり、「運営側がどうやって特定の子を勝たせようとするか」という観点になったが故に、通常の人狼ゲームとしての面白さは無くなってしまった点と、犠牲者の「殺され方」が全くもって淡泊になってしまった点はトレードオフになってしまいました。

終盤は正宗くんが柚月ちゃんを勝たせようとするも絶体絶命。
しかし、そこで意外な事実が分かると言うドンデン返しがあり、更に大オチとしてもう1つ意外な要素まで明らかになる所は「そんな事あるかよww」とツッコミを入れつつも、展開としてはこれまでに無いパターンで十分楽しめました。
今回は原作者の川上亮氏が監督を務めているのだが、特に不満無く観る事ができました。

さて、演者の方ですが、今回は今までと違って、いわゆる「主役級」と言う点では運営側の男がクレジット上位になっております。
次世代女優目当ての自分としては、あくまでも女の子重視なんですが、そういう点では、ハッキリ言って今までの作品での知名度レベルに達している女の子はほとんど居ません。
実際、それなりにアンテナ張ってる自分が見ても、辛うじて山之内すずを知ってるくらいで、あとは良く分かりません。
今までの作品であれば主役となったであろう人狼ゲーム参加者の中心となる女の子(正宗くんに助けられる女の子)は桃果ちゃん。
全く知らん!と思ってましたが、2年前の小松菜奈「恋は雨上がりのように」で小松菜奈の陸上部の後輩役で「100mの大会に出る事になったけど、先輩みたいに11秒台に届かなくて」みたいに言ってた子だったんですね。
制服スカートがミニ過ぎるのに絶妙にパンツが見えないのがもどかしい(変態かよww)ですが、とても可愛いです。
後はこの映画ではヒール(悪役)的な立ち位置の人狼である佐竹役の朝倉ふゆなちゃんは、実は5年前に「くちびるに歌を」の舞台挨拶で当時15歳の姿を見ていたんですが、全く覚えてません・・・。
※ちなみにその当時の姿はYouTubeでも観る事が出来ます。まだ幼い恒松っちゃんも出てますね。
他の子の中にも、過去自分が観てきた映画に出演しているけど覚えてないパターンの子も居るので、機会があれば見直してみます。
さしあたって、運営側の坂ノ上茜ちゃんは「見えない目撃者」(吉岡里帆主演)に出ていたようですが、WOWOWでの録画があるので観直します。

ここまで来たら、もう2年後でも3年後でもいいので、また新しい要素を入れた新作を出して欲しいと思っておりますが、果たしてどうなるでしょうか・・・??

◆パンフレット:販売無し

人狼ゲーム デスゲームの運営人

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【20-069】さくら ★★★★☆
category: 2020年の映画レビュー | author: moeru-movie
小林由依が出ている事もあり、さくらを観てみる事に。

消息不明の父親が2年ぶりに家に帰ることになり、長谷川薫(北村)は実家に向かう。
2年前、家族は長男・一(吉沢)の死をきっかけに離れ離れになっていた。
薫は妹の美貴(小松)の誕生や愛犬のサクラとの出会いなど、幸せだった日々のことを思い浮かべる。
そして大みそか、家族にとって奇跡のような出来事が起きる。


観てる最中は「これは良い!」と思いながらも、節々で「??」というモヤっと感が出てきてしまうというパターンの映画で、終わってみれば満点には届かずの残念な結果でした。

テーマ自体は重いっちゃあ重い。でも、全編に渡って鬱展開という事でも無く、ハッピーな場面も多いので、それなりに興味を持って観続けられます。
両親と兄弟妹に飼い犬1匹。
話は「兄が亡くなってから姿を消してた父が2年ぶりに帰って来た」という所から始まり、過去に戻って時系列に描かれていますが、その過去の最初が愛犬「さくら」を飼い始めた頃。
タイトルが「さくら」でもあるので、よっぽど重要な位置付けの犬なのかと思っていたが、結果的にはそうでもなかったです。
後述のクライマックスでは重要と言えば重要なんだけど・・・。

そしてその兄弟妹の3人。どいつもこいつも美男美女の兄弟妹です。
兄ちゃんがヒーロー的な頼もしい男で、弟妹はそのお兄ちゃんに憧れていたのに、ある事故をきっかけにヒーロー兄は車椅子生活に。
この兄弟の芝居は割と落ち着いた感じだけど、ポイントは妹の小松菜奈ですよ。
ハッキリ言って「狂気」すら感じるサイコパスな所もあるんじゃないかと思わせる役だけど、とても良かったです。
最近の「糸」は観てませんが、観るごとに芝居の質が上がっている気がします。
この妹ちゃんは、カワイい妹なんだけどやってる事はかなり度を越していると言う事から、感情移入できるか否かは分かれるところですが、ある意味この映画の「真ん中」にいるキャラだと思います。

で、この兄弟妹それぞれの「親密な人」がそれぞれ登場するんですが、その誰もが「その後」が放置され、モヤっとする感が残ったのが不満の1つです。
お兄ちゃんの彼女だったけど引っ越しで離れ離れになった優子さんは、妹による「手紙の一件」があったまでは描かれたけど、結局その後は放置。
弟くんと体の関係まで持った秀才の「ゲンカン」に至っては完全に「童貞喪失の相手」だけで使い捨てです。
そして妹に同性愛的な感情を持ち、卒業式の会場で啖呵を切るカオルちゃんこと小林由依も、結局その後の付き合いとかは一切描かれず。
「水谷果穂」「山谷花純」「小林由依」という自分のレーダーが引っかかりまくる3人が使い捨てだったのはもったいないですね・・・。

他にも、兄の死後、何故父は家を出たのか、家を出て何をしてたのか、何故戻って来る事になったのかも一切説明が無いのも不親切だし、何よりも最愛の兄が亡くなり、精神的に壊れていた妹が父帰宅の「現在」では、それなりに普通に戻っているように見えており、その間の「再生」なり何なりの変遷が全く無いのも消化不良でした。

そもそもこの映画は弟くん(北村)のモノローグで多くの心情が説明されるので、画の方で理解しようとすると「?」な所も幾つかあるんです。
例えば兄の葬儀会場でショックのあまり失禁してしまった妹が会場を出て行くシーンで「綺麗な子ね」と言った声に対して「殺したいと思った」というモノローグがあるんですが、ハッキリ言って「殺したい」とまで思わせる言葉だったかと言うとそうは思えず、何が彼の殺意を刺激したのかサッパリ分かりません。

そしてコピーにもある「大晦日に起きる事件の後に長谷川家に訪れる奇跡」というクライマックスですが、これもハッキリ言って奇跡でも何でもありません。
「さくら」が死にそうと言う事で病院を探しに奔走する一家・・・までの流れは良かったのに、オチが酷すぎます。正直ガッカリです。
(結局、何で一家がパトカーで帰ってるのかも良く分からん。運転手父が連行されたので送迎してあげてるの?警察がそんな事するか??)

と、そんな感じで、せっかく全体的には泣き笑いもあったし役者の芝居も良かったのに、話が雑な所が気になったのが減点でした。
その他の印象ポイントですが・・・・
●下ネタが多い
 ・性教育シーンでは、どストレートに「おちxちx」とか言ってる。
 ・まあそれれはそれで良いけど、何故かもう良い歳の兄弟が一緒に風呂入るのは男兄弟の自分から見ても考えられません。
  しかも軽い下ネタ話までしてます。
 ・その下ネタ話は100歩譲ってアリとしても、その話の後のポンプからシャンプーがピュッ!っていうシーン(誰がどう見ても射精を連想させている)って居るのか?
●小松菜奈の色々
 ・必要以上に丈の短いショーパン姿が多い(脚長っ!)
 ・脚の露出に加えて、胸元がゆるゆるの服もあるので、そこに目が行ってしまい、話が頭に入って来ないww。
 ・挙句の果てには、兄の「形見」的なアイテムである「クルミ」を使って「xxニーシーン」まで見せちゃってる。まさに「美貴の異常な愛情」です・・・。

そんなわけで、自分が「小松菜奈目当て」(+小林由依目当て)という事もあり、その点では満足できましたが、お話は少々残念だった印象です。
原作はどんな感じか分かりませんし、映画は尺の制約もあるので難しいですね。

最後に、「主役」でもある犬の「さくら」ちゃんですが、すごく芸達者と言う訳では無いですが、とてもカワイイです。
複数のCMやドラマにも出ているらしく、パンフには他の出演者と同じくらいのスペースで紹介されてたのが笑っちゃいます。

おっと、もう1つ、小林由依ですが、この映画では「小林由依(欅坂46)」のクレジットです。
製作時はまだ欅坂ですからね。それは当然として、その後にこの映画と同じ名前の「櫻坂」に改名するとは夢にも思わなかったでしょうね・・・。

◆パンフレット:850円

さくら

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【20-068】ドクター・デスの遺産−BLACK FILE−(ネタバレあり) ★★☆☆☆
category: 2020年の映画レビュー | author: moeru-movie
自分の好きなテーマの映画に思えたドクター・デスの遺産−BLACK FILE−を鑑賞したですよ。

警視庁捜査一課の敏腕刑事である犬養隼人(綾野)は、バディである高千穂明日香(北川)と共に終末期患者が次々と不審死を遂げる事件を追う。
捜査を進める中、依頼を受けては終末期患者に安楽死をさせる「ドクター・デス」と呼ばれる謎の医師がいることが判明。
苦しませることなく、被害者たちの命を奪っていくドクター・デスの目的と正体を探る犬養と高千穂だったが、腎臓病に苦しむ犬養の娘・沙耶香が、ドクター・デスに自分の安楽死を依頼してしまう。


う〜ん、序盤の掴みは良かったと思うんだけどねぇ・・・。色々な人のレビューでも書かれている事が同感で、自分も「ガッカリ」と感じた一人です。

特に高額報酬を得る訳でも無く、安楽死を望む人(もしくは親族)の依頼で「殺人」を犯す。
それは法的には「犯罪」なのだが、誰も不幸になっておらず、むしろ感謝すらされる。でも犯罪は犯罪。
誰の仕業か?真の目的は??
と書くと凄く面白そうですよ。しかし・・・・

「犯人(演者はシークレットなので、そこは伏せておく)はただの快楽殺人者(サイコパス)でした」というだけで、何の深みもありません。
終盤はもはや「安楽死」という大事なテーマすら「殺人の為の手段」に成り下がり、深掘りもされずに放置されてしまいます。

思えば、もう前半から「?」なシーンが幾つもありましたよね・・・。
・医師"役"のホームレスと雛森はどこでどう繋がったんだ?ホームレスは何のためにそんな茶番劇に参加したんだ?
 (雛森の生活はむしろ困窮しているようにも見え、報酬目当てとも思えない)←報酬もらえてたら、いつまでもホームレスしてないしね。
・その医師"役"の顔が似顔絵で明らかになる流れが出来過ぎ。
 ⇒嘘証言の集まりで似ても似つかぬ似顔絵数枚から「本当の顔」を導き出す流れが都合良すぎ。
・僅かに映り込んだ超不鮮明画像から犯人の姿をつきとめ、身元を特定するまでが早すぎる。(最近の捜査もあんなに有能なの??)
・「ホームレスのオッサン+貧乏中年女」があのサイトを運営しているとは思えない。まあ、言っても掲示板があるだけで殺風景なサイト(ハッキリ言ってショボい)だけどね。

で、終盤はもっぱら犬養親子VS犯人の構図です。
そもそも、犯人は犬養の娘(沙耶香)が何の病気でどこに入院してるのを知ってるのか?そして易々と医者のフリをしてして病室まで入れるのか?(病院ってそんなにセキュリティがガバガバなの?)っていう所からして分からないんですが、最終的に小学生の女児を相手に「安楽死を誘導」しちゃうんだからもう無茶苦茶です。
100歩譲って、小学生が「自殺」という手段を選ぶ事は現実でもある事なので有り得るとしても、サイトの掲示板を通じて安楽死依頼の書き込みをするってのが自分としてはどうしてもしっくりと来ませんでした。

そんな形で興味が急激に薄れた事も有り、娘の誘拐現場が河口湖だと気付いた犬養と、何故か犬養が河口湖に向かった事を知ってる高千穂もバイクを奪って単独で追跡するんですが、2人とも現地の警察に連絡して捜索してもらおうとかいう考えは無いのか?と思ってしまいます。
そして河口湖で対峙する犬養と犯人。
一度は手錠をかけて犯人を確保する犬養だが、高千穂が駆けつけると、何故か形勢逆転して捕えられてるのは犬養・・・(; ̄Д ̄)
恐らく、逮捕前に打たれた注射が効いて気でも失った隙に逆転されたんだろうと思うが、何だか締まりません。

そんなわけで、終わってみれば「ツッコミ映画」になってしまっていた印象で、綾野&北川が「警視庁捜査一課No.1コンビ」ってのも説得力無い「バディ・ムービーの成り損ない」にも見えてしまい、散々でした。
綾野剛のキャラも、肝心な所で取り乱したり感情の起伏が激し過ぎて暑苦しい(やり過ぎ)感が気になりましたよ・・・。

何だかツッコミばかりなので、ちょっとだけ「良かった要素」も・・・。
・沙耶香役の田牧そらちゃんは「AI崩壊」に続いて可愛らしいです。
・雛森役のシークレット女優のメイクでの振り幅が大きいのは驚き。ほぼノーメイクのオバサン顔とメイクばっちり顔の落差がスゴイ・・・。
・北川景子はスタイルいいな〜・・。

何だか見た目要素ばかりが褒め要素か・・・。

◆パンフレット:850円

ドクター・デスの遺産−BLACK FILE−

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