2024.03.23 Saturday/10:53 |
【24-012】マッチング(ネタバレあり) ★★★★☆ |
category: 2024年の映画レビュー | author: moeru-movie |
楽しみにしていたマッチングを観てみた。
ウエディングプランナーの輪花(土屋太鳳)は恋愛に消極的だったが、同僚に勧められてマッチングアプリに登録する。
間もなくある男性とやり取りが始まり初デートに向かうと、現れたのはプロフィールとは程遠い雰囲気の男だった。
同じころ、アプリ婚をした利用者が殺害される事件が相次ぎ、彼女が出会った男が捜査線上に浮かぶ。
どことなく『スマホを落としただけなのに』(2018)、『キャラクター』(2021)あたりの作品と同種と思えるこの作品。
率直に言うと、昨年観た『おまえの罪を自白しろ』のレビューで書いた事と全く同じ感覚だった。
最初は「これは面白い!」と夢中になってたのに途中から何故かツッコミモード全開になる、又は観終わってから色々と思い返すと、ツッコミ所やおかしな所がボロボロ出てくる
そう、あまり深く考えずに観てるととても面白いんですが、一度「どういう事だ?」「おかしくね?」と思い始めると出るわ出るわ「?」の嵐となっちゃう作品でした。
監督による原作もあるようですが、「原作を読めば分かる」と言うのは言い訳になりません。原作を読まないと分からない映画なんて不完全ですから。
どこから突っ込んでいいのか分からんので思いつくまま書くと、結果的に一連の連続殺人は吐夢と影山2人によるものだったが(この「犯人が2人」っていうのもいささかアンフェアな気はするが)、どちらもその殺人の目的が良く分からんのだ。
吐夢は何でマッチング婚カップルばかり狙うのか?吐夢自身はマッチング婚とはほぼ関係無いにも関わらず、見ず知らずのカップルを「マッチング婚」という理由だけで惨殺する理由が全く分からない。
マッチング婚みたいに軽い感じで結婚しちゃう事が許せない何かがあるとしても、世の中にはナンパ婚だってできちゃった婚だって幾らでも「軽い」と感じられる(実際に軽いかどうかは一概には言えないが)カップルは居るでしょう。
更に吐夢が輪花に接触する理由もなんだかよく分からない。
「母を不幸にした憎らしい男の娘」という事なら、それこそマッチング婚カップルじゃなく輪花を拉致でも何でもして●せばいいと思うが、むしろ輪花を助ける側だった・・・と思いきや、最後に輪花とのデート中に不敵な笑みを浮かべるショットを入れちゃったもんだから混乱する。
とにかく何らかの目的があって輪花に接触したと思われるが、その手段がマッチングアプリというのも非常に効率が悪いと言うか確率の低い手段だとも言えるし、初めて会うというのに靴が長靴じゃあ速攻で逃げられそうだろ!と突っ込んじゃいます。
吐夢と影山と輪花なんだけど、果たして吐夢と影山が異父兄弟であり、吐夢と輪花は異母姉弟である事は誰がどれだけ知ってたのだろうかも疑問。
吐夢と影山はあの廃アパートの一室で対峙した場面から、少なくとも共犯関係にあったとは思えないのだが、結果的に共犯の形になっている。
吐夢が輪花を姉と認識していたかについては前述の通りアプリで接触した事から当然知っていたと考えるのが自然ではあるが、それと連続殺人がやっぱり結びつかないんだよね・・・。
その他にも、吐夢と影山母(斉藤由貴)は何であんなに長きに渡って輪花母を拉致監禁しているのかもよく分からん。
男(杉本)を自分のものにしたい一心で奥さんを拉致したという事のように思えるが、やっぱりここも拉致自体が目的に見えてしまい(本来なら、拉致というのは何かの望みをかなえるための手段であるはず)、生かさず殺さずにしておく事で復讐心が満たされているのか大いに疑問である。
もう1つ、この車椅子女が途中、輪花一家の写真(顔が×で削られてる)を見てニヤっと笑うシーンもあるが、あれも良く考えると不自然。
あの場面を見せられると、車椅子女は不倫女だと思えるのだが、結果的にそれはミスリード(車椅子女はその写真の母親本人)だったわけで、笑みを浮かべる意味も全く分からない事になってしまう。
更にこの母(斉藤由貴)、吐夢を身籠っている中、男への殺人未遂事件を起こしている訳だが、そうなると吐夢をどこで産んだのか?というのも疑問になってくる。
吐夢自身はコインロッカーベイビーと言ってるが、そうなるとあの殺傷沙汰は軽い傷害事件(実刑は食らわない)程度で済んだって事なのか?そこらへんの事情はまあ本編とはあまり関係無いから触れてくれるなって事ですかね。
そんな感じで何となく見過ごすと気にならない描写でも、よくよく考えると「??」が多い映画と言う事で★をマイナスにしました。
他にも「マッチングアプリに表示される男の写真からわざわざチャラくてヤバそうな金髪男を薦める土屋太鳳同僚がおかしい」とか、「土屋太鳳のプライベート私服がダサすぎる(そういう事に無頓着なキャラという設定なのだろうが)」とか、「吐夢を訪ねにわざわざ特殊清掃(要するに傷んだ死体があった激臭の部屋)の現場に入って行くか?」とか、どうでもいい所もいちいち突っ込んでしまいました。
結局、ツッコミ所も含めてそれなりに楽しめたと言う意味では良しとしますが、こういう内容はあまり深く詮索し過ぎない方が幸せなのかな・・・(いや、でもやっぱり引っ掛かるよね)
◆パンフレット:1200円
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ウエディングプランナーの輪花(土屋太鳳)は恋愛に消極的だったが、同僚に勧められてマッチングアプリに登録する。
間もなくある男性とやり取りが始まり初デートに向かうと、現れたのはプロフィールとは程遠い雰囲気の男だった。
同じころ、アプリ婚をした利用者が殺害される事件が相次ぎ、彼女が出会った男が捜査線上に浮かぶ。
どことなく『スマホを落としただけなのに』(2018)、『キャラクター』(2021)あたりの作品と同種と思えるこの作品。
率直に言うと、昨年観た『おまえの罪を自白しろ』のレビューで書いた事と全く同じ感覚だった。
最初は「これは面白い!」と夢中になってたのに途中から何故かツッコミモード全開になる、又は観終わってから色々と思い返すと、ツッコミ所やおかしな所がボロボロ出てくる
そう、あまり深く考えずに観てるととても面白いんですが、一度「どういう事だ?」「おかしくね?」と思い始めると出るわ出るわ「?」の嵐となっちゃう作品でした。
監督による原作もあるようですが、「原作を読めば分かる」と言うのは言い訳になりません。原作を読まないと分からない映画なんて不完全ですから。
どこから突っ込んでいいのか分からんので思いつくまま書くと、結果的に一連の連続殺人は吐夢と影山2人によるものだったが(この「犯人が2人」っていうのもいささかアンフェアな気はするが)、どちらもその殺人の目的が良く分からんのだ。
吐夢は何でマッチング婚カップルばかり狙うのか?吐夢自身はマッチング婚とはほぼ関係無いにも関わらず、見ず知らずのカップルを「マッチング婚」という理由だけで惨殺する理由が全く分からない。
マッチング婚みたいに軽い感じで結婚しちゃう事が許せない何かがあるとしても、世の中にはナンパ婚だってできちゃった婚だって幾らでも「軽い」と感じられる(実際に軽いかどうかは一概には言えないが)カップルは居るでしょう。
更に吐夢が輪花に接触する理由もなんだかよく分からない。
「母を不幸にした憎らしい男の娘」という事なら、それこそマッチング婚カップルじゃなく輪花を拉致でも何でもして●せばいいと思うが、むしろ輪花を助ける側だった・・・と思いきや、最後に輪花とのデート中に不敵な笑みを浮かべるショットを入れちゃったもんだから混乱する。
とにかく何らかの目的があって輪花に接触したと思われるが、その手段がマッチングアプリというのも非常に効率が悪いと言うか確率の低い手段だとも言えるし、初めて会うというのに靴が長靴じゃあ速攻で逃げられそうだろ!と突っ込んじゃいます。
吐夢と影山と輪花なんだけど、果たして吐夢と影山が異父兄弟であり、吐夢と輪花は異母姉弟である事は誰がどれだけ知ってたのだろうかも疑問。
吐夢と影山はあの廃アパートの一室で対峙した場面から、少なくとも共犯関係にあったとは思えないのだが、結果的に共犯の形になっている。
吐夢が輪花を姉と認識していたかについては前述の通りアプリで接触した事から当然知っていたと考えるのが自然ではあるが、それと連続殺人がやっぱり結びつかないんだよね・・・。
その他にも、吐夢と影山母(斉藤由貴)は何であんなに長きに渡って輪花母を拉致監禁しているのかもよく分からん。
男(杉本)を自分のものにしたい一心で奥さんを拉致したという事のように思えるが、やっぱりここも拉致自体が目的に見えてしまい(本来なら、拉致というのは何かの望みをかなえるための手段であるはず)、生かさず殺さずにしておく事で復讐心が満たされているのか大いに疑問である。
もう1つ、この車椅子女が途中、輪花一家の写真(顔が×で削られてる)を見てニヤっと笑うシーンもあるが、あれも良く考えると不自然。
あの場面を見せられると、車椅子女は不倫女だと思えるのだが、結果的にそれはミスリード(車椅子女はその写真の母親本人)だったわけで、笑みを浮かべる意味も全く分からない事になってしまう。
更にこの母(斉藤由貴)、吐夢を身籠っている中、男への殺人未遂事件を起こしている訳だが、そうなると吐夢をどこで産んだのか?というのも疑問になってくる。
吐夢自身はコインロッカーベイビーと言ってるが、そうなるとあの殺傷沙汰は軽い傷害事件(実刑は食らわない)程度で済んだって事なのか?そこらへんの事情はまあ本編とはあまり関係無いから触れてくれるなって事ですかね。
そんな感じで何となく見過ごすと気にならない描写でも、よくよく考えると「??」が多い映画と言う事で★をマイナスにしました。
他にも「マッチングアプリに表示される男の写真からわざわざチャラくてヤバそうな金髪男を薦める土屋太鳳同僚がおかしい」とか、「土屋太鳳のプライベート私服がダサすぎる(そういう事に無頓着なキャラという設定なのだろうが)」とか、「吐夢を訪ねにわざわざ特殊清掃(要するに傷んだ死体があった激臭の部屋)の現場に入って行くか?」とか、どうでもいい所もいちいち突っ込んでしまいました。
結局、ツッコミ所も含めてそれなりに楽しめたと言う意味では良しとしますが、こういう内容はあまり深く詮索し過ぎない方が幸せなのかな・・・(いや、でもやっぱり引っ掛かるよね)
◆パンフレット:1200円
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