映画感想を中心とした管理人の戯言です。
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RECOMMEND
【24-012】マッチング(ネタバレあり) ★★★★☆
category: 2024年の映画レビュー | author: moeru-movie
楽しみにしていたマッチングを観てみた。

ウエディングプランナーの輪花(土屋太鳳)は恋愛に消極的だったが、同僚に勧められてマッチングアプリに登録する。
間もなくある男性とやり取りが始まり初デートに向かうと、現れたのはプロフィールとは程遠い雰囲気の男だった。
同じころ、アプリ婚をした利用者が殺害される事件が相次ぎ、彼女が出会った男が捜査線上に浮かぶ。


どことなく『スマホを落としただけなのに』(2018)、『キャラクター』(2021)あたりの作品と同種と思えるこの作品。
率直に言うと、昨年観た『おまえの罪を自白しろ』のレビューで書いた事と全く同じ感覚だった。

最初は「これは面白い!」と夢中になってたのに途中から何故かツッコミモード全開になる、又は観終わってから色々と思い返すと、ツッコミ所やおかしな所がボロボロ出てくる

そう、あまり深く考えずに観てるととても面白いんですが、一度「どういう事だ?」「おかしくね?」と思い始めると出るわ出るわ「?」の嵐となっちゃう作品でした。
監督による原作もあるようですが、「原作を読めば分かる」と言うのは言い訳になりません。原作を読まないと分からない映画なんて不完全ですから。

どこから突っ込んでいいのか分からんので思いつくまま書くと、結果的に一連の連続殺人は吐夢と影山2人によるものだったが(この「犯人が2人」っていうのもいささかアンフェアな気はするが)、どちらもその殺人の目的が良く分からんのだ。
吐夢は何でマッチング婚カップルばかり狙うのか?吐夢自身はマッチング婚とはほぼ関係無いにも関わらず、見ず知らずのカップルを「マッチング婚」という理由だけで惨殺する理由が全く分からない。
マッチング婚みたいに軽い感じで結婚しちゃう事が許せない何かがあるとしても、世の中にはナンパ婚だってできちゃった婚だって幾らでも「軽い」と感じられる(実際に軽いかどうかは一概には言えないが)カップルは居るでしょう。
更に吐夢が輪花に接触する理由もなんだかよく分からない。
「母を不幸にした憎らしい男の娘」という事なら、それこそマッチング婚カップルじゃなく輪花を拉致でも何でもして●せばいいと思うが、むしろ輪花を助ける側だった・・・と思いきや、最後に輪花とのデート中に不敵な笑みを浮かべるショットを入れちゃったもんだから混乱する。
とにかく何らかの目的があって輪花に接触したと思われるが、その手段がマッチングアプリというのも非常に効率が悪いと言うか確率の低い手段だとも言えるし、初めて会うというのに靴が長靴じゃあ速攻で逃げられそうだろ!と突っ込んじゃいます。
吐夢と影山と輪花なんだけど、果たして吐夢と影山が異父兄弟であり、吐夢と輪花は異母姉弟である事は誰がどれだけ知ってたのだろうかも疑問。
吐夢と影山はあの廃アパートの一室で対峙した場面から、少なくとも共犯関係にあったとは思えないのだが、結果的に共犯の形になっている。
吐夢が輪花を姉と認識していたかについては前述の通りアプリで接触した事から当然知っていたと考えるのが自然ではあるが、それと連続殺人がやっぱり結びつかないんだよね・・・。

その他にも、吐夢と影山母(斉藤由貴)は何であんなに長きに渡って輪花母を拉致監禁しているのかもよく分からん。
男(杉本)を自分のものにしたい一心で奥さんを拉致したという事のように思えるが、やっぱりここも拉致自体が目的に見えてしまい(本来なら、拉致というのは何かの望みをかなえるための手段であるはず)、生かさず殺さずにしておく事で復讐心が満たされているのか大いに疑問である。
もう1つ、この車椅子女が途中、輪花一家の写真(顔が×で削られてる)を見てニヤっと笑うシーンもあるが、あれも良く考えると不自然。
あの場面を見せられると、車椅子女は不倫女だと思えるのだが、結果的にそれはミスリード(車椅子女はその写真の母親本人)だったわけで、笑みを浮かべる意味も全く分からない事になってしまう。

更にこの母(斉藤由貴)、吐夢を身籠っている中、男への殺人未遂事件を起こしている訳だが、そうなると吐夢をどこで産んだのか?というのも疑問になってくる。
吐夢自身はコインロッカーベイビーと言ってるが、そうなるとあの殺傷沙汰は軽い傷害事件(実刑は食らわない)程度で済んだって事なのか?そこらへんの事情はまあ本編とはあまり関係無いから触れてくれるなって事ですかね。

そんな感じで何となく見過ごすと気にならない描写でも、よくよく考えると「??」が多い映画と言う事で★をマイナスにしました。
他にも「マッチングアプリに表示される男の写真からわざわざチャラくてヤバそうな金髪男を薦める土屋太鳳同僚がおかしい」とか、「土屋太鳳のプライベート私服がダサすぎる(そういう事に無頓着なキャラという設定なのだろうが)」とか、「吐夢を訪ねにわざわざ特殊清掃(要するに傷んだ死体があった激臭の部屋)の現場に入って行くか?」とか、どうでもいい所もいちいち突っ込んでしまいました。

結局、ツッコミ所も含めてそれなりに楽しめたと言う意味では良しとしますが、こういう内容はあまり深く詮索し過ぎない方が幸せなのかな・・・(いや、でもやっぱり引っ掛かるよね)

◆パンフレット:1200円

マッチング

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【24-011】ハンテッド 狩られる夜 ★★☆☆☆
category: 2024年の映画レビュー | author: moeru-movie
自分が大好きな『ハイテンション』『ヒルズ・ハブ・アイズ』のアレクサンドル・アジャ製作と聞いてハンテッド 狩られる夜を観てみた。

製薬会社フィンザーでSNSマーケティングを担当するアリス(カミーユ・ロウ)は、不倫中の同僚との逢瀬を終えて、夫の待つ家に向かって車を走らせていた。
人里離れたガソリンスタンドに立ち寄ったアリスと不倫相手は、従業員の姿がなかったことから店を出ようとするが、その瞬間にどこからか銃弾が飛んでくる。
腕とスマートフォンを撃たれ、彼女が戻らないのを案じて店内に入ってきた不倫相手も射殺される。助けを呼ぶすべもない中、アリスは謎のスナイパーから逃れようとする。


アジャ作品を観るのは、2019年の「クロール −凶暴領域−」以来かな。
やっぱり冒頭で記した2作品がホラーとしては実によく出来ていると自分は評価しているだけに、恐怖度やグロ度も一定レベル以上を期待していました。

が!

結論から言うと、かなり期待を下回る残念な出来に感じました。

「夜中に人気の無いGSで何者かに急に狙撃されて身動きが取れない」というワン・シチュエーションのホラー(というかサスペンス寄り)です。
誰が狙撃してるのかはもちろん分からないし、ターゲットの女の不倫相手は速攻で射殺。
こうなると「どうにかして逃げる」か「犯人を倒す」というオチが普通ですが、この手のシチュエーションものだとオチよりもオチに向かう過程をどこまで緊張感持って引っ張れるかだと思うんですが、その過程がダレて感じたというのが残念と感じた要因です。

開巻早々にして狙撃される掴みは良いんですよ。
でも、そこからなかなか事態は進展しないし、途中で第三者が何人か件のGSに立ち寄るんだけど映画の起伏に貢献する事無くやはり速攻で射殺されてしまう。
更に中盤以降は犯人が色んな事をベラベラと喋りまくる始末。
こういう展開だと、「犯人はダンナ」に落ち着かせるか、「全くどこの誰か分からない」と言う「激突!」的なオチにするかであり、結果的に後者だったわけですが、それならあの喋りはあまりストーリーとは関係無く、自分は完全にこの後半で飽きてしまいました。
クライマックスは狙撃を免れた女の子と合流した主人公が遂に狙撃犯と対峙する(何のために犯人がGSまで入って来たのかも今イチよく分かりません)わけですが、まあ詳しくは書きませんが「ん〜、そういう終わり方・・・」と一応は腑に落ちたようなモヤっとするような結末でした。
って言うか、あのラスト前の刺された時点で犯人致命傷じゃ無いの?急にジェイソン化しちゃった?とやっぱりモヤっとする。
主人公女も不倫女なのでどこか因果応報みたいな感じで共感は感じにくいのもマイナスかなぁ。。。

今回、アジャは「製作」って事だったので、ぜひ今度は「監督」の作品を観てみたいものです。
別に必要以上にグロくしてくれとは言いません。面白ければいいので・・・。

◆パンフレット:600円

ハンテッド 狩られる夜
先着特典チラシ(右)配布があると言う事を完全に見逃していた(シネマート新宿は土曜で終わったらしい)が、普通に日曜にイオンシネマセンター北で観てチラシもらえてラッキーでした。

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【24-010】マーダー☆ミステリー 探偵・斑目瑞男の事件簿 ★★☆☆☆
category: 2024年の映画レビュー | author: moeru-movie
正直、地雷臭が高いと感じながらもマーダー☆ミステリー 探偵・斑目瑞男の事件簿を観てみた。

「一夜のうちに3人のいけにえの血を滴らせると死者が蘇生する」という伝承が残る鬼灯村。その伝承を基にした「三つ首祭り」が行われている夜に、村長を務める一乗寺家の当主が、屋敷で何者かに殺害される。
鬼灯村への一本道で土砂崩れが発生して警察の到着が遅れる中、屋敷にいた探偵・斑目瑞男(劇団ひとり)とその助手・村城和兎(剛力彩芽)ら、8人の男女が事件の真相を追う。
だが、彼らはそれぞれ人には言えない秘密と当主殺害の動機を抱えていた。


【体験型ゲーム「マーダーミステリー」をベースにしたドラマの映画版】との事ですが、ゲームの事もドラマの事も1ミリも知りませんでした。
【全部“ガチ” 全アドリブ】って言うのが一つの"売り"みたいですが、どこまでがアドリブなのかも分からんし、何よりもアドリブ中心にしている効果がほとんど見られなかった印象です。
言うなれば「初心者ばかりの下手くそな人狼ゲーム」を見ている気分とでも言いましょうか。
アドリブと言っても結局芝居なわけで、密室の登場人物の中には非常に芸達者と言うか芝居が上手い人も居れば(誰とは言わん)、思うようにしゃべる事も出来ずに見せ場が極端に少ない人(誰とは言わん)が居て、映画としては非常にバランスが悪い。

そんな即興劇だけど、結局本筋のミステリーが面白いかどうかと言う事になるんですが、まず短時間に重要な証拠がポンポンと出過ぎると言う事と、開始早々にして「犯人はこいつらのどっちかだろう」と二択くらいまでに簡単に絞り込めてしまった事(結果、そのどちらかでアタリでした)で、意外性も無く面白くありませんでした。
やっぱり『マーダー☆ミステリー』っていうのはゲームとして自分が参加するものであり、観るものではないのでは?という事に落ち着いてしまいます。
もちろんそれは人それぞれの好みもありますけどね。

#ラストのオチ(カットがかかった後)の流れは「シベリア超特急」かと思った
#剛力彩芽が何の為に居るのかサッパリ分からん。ハッキリ言って不要なキャスト
#一乗寺初乃役の文音がアドリブに対して半笑いになってるのが目に付いた。
#ドラマ版っていうのは関西ローカルなのか。知らないのも当然だな
#公開2週目にして上映は夜の1回のみでした
#その1回も客は自分入れて5人という大爆死

◆パンフレット:1000円

マーダー☆ミステリー

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【24-009】ホビッツベイ ★★☆☆☆
category: 2024年の映画レビュー | author: moeru-movie
引き続き未体験ゾーンからホビッツベイを鑑賞。

1978年、オレゴン州。ベンと妻のジュールズは、海岸沿いの廃虚をベンの亡くなった母親から相続する。
その廃虚の様子を知らない夫妻は、7歳の娘レイアと犬のアーチーを連れて人里離れたその家へと向かう。
そこからは入り江とビーチが一望でき、40年間放置されていたのが不思議に思えたが、やがてある秘密が明らかになる。


●●観てからだいぶ経ってしまったので、ワンポイントレビュー(という名の手抜き)で失礼します●●

#簡単に言うと「庭の地下タンクに巨大狂暴オオサンショウウオが居る」という話
#じゃあ通報して捕まえてもらえばいいのに何故か秘密にしてまんまと喰われる。アホなの?
#それから何十年も経って息子夫婦が越して来るが、オオサンショウウオは生きてる。何喰って生きてたの?
#この一家もタンクに何か居ると分かっても何故か通報しない
#まあ通報したらそこで映画は終わっちゃうけど
#それはそうと、タンク内を探したりで尺を使い過ぎでなかなかオオサンショウウオが出てこなくてじれったい
#この一家はオオサンショウウオに喰われたと思いきや何故か大した怪我を負わない
#特に娘は自宅部屋から咥えて拉致されたのにほぼ無傷。何それ?
#水面から顔を出すオオサンショウウオと見つめ合うシーンはむしろカワイイ

と言う事で、いかにも未体験ゾーンクオリティの「何じゃこりゃ」クリーチャー映画でした。

◆パンフレット:販売無し

ホビッツベイ

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【24-008】DIVE/ダイブ 海底28メートルの絶望 ★★☆☆☆
category: 2024年の映画レビュー | author: moeru-movie
こちらも未体験ゾーンからDIVE/ダイブ 海底28メートルの絶望を観てみた。

メイとドリューの姉妹は、人里離れた美しい海域へダイビングに出かける。
水中散歩を楽しむ二人だったが、落石がメイに当たり、彼女は28メートル下の海底へ沈んでいく。
メイの酸素レベルは極めて低い状態で、さらに海中の低温のため、25分以内に助けなければ彼女は命を失くしてしまう。
刻一刻とタイムリミットが迫る中、ドリューは姉を救おうと奮闘する。


●●観てからだいぶ経ってしまったので、ワンポイントレビュー(という名の手抜き)で失礼します●●

#「オープン・ウオーター」をはじめとする「絶体絶命な状況からどう脱するか」のソリッドシチュエーションもの
#でも海の底というのは「海底47m」で既に題材になっているので目新しくない
#姉の救助に奮闘する妹がやる事なす事不運続きなのはだいたい想定の範囲内
#何度か流れる姉妹(特に姉)の過去トラウマ場面の意味が良く分からないのは残念
#あんな海の底まで迷わずに何往復も出来るのは凄いのかご都合主義なのか
#あれを見ちゃうと「ああ、深く潜った後に減圧しなくてもどうって事無いのね」と軽く思われそう
#あれだけ重い岩を木の棒きれでどかすのは当然無理
#結局風船みたいな原理で岩を動かしたようだけど、いやいやあんな布製の風船じゃあ岩が持ち上がる前に破けるだろ
#結局あんまりハラハラしなかった

ん〜、この手の映画も何本も観ちゃってる人にはあまり刺さらないと思います・・・。

◆パンフレット:販売無し

DIVE/ダイブ 海底28メートルの絶望

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【24-007】アリバイ・ドット・コム2 ウェディング・ミッション ★★★☆☆
category: 2024年の映画レビュー | author: moeru-movie
未体験ゾーン2024からアリバイ・ドット・コム2 ウェディング・ミッションを鑑賞。

依頼人のためにアリバイを作る会社「アリバイ・ドット・コム」を経営していたグレッグ(フィリップ・ラショー)は、恋人フローとの結婚を機に会社をたたむ。
二人は結婚式の準備を始めるが、自己中心的な詐欺師の父親とセクシー女優の母親という両親を持つグレッグにとって、二人とフローの顔合わせは難題だった。
かつての同僚を呼び戻して「アリバイ・ドット・コム」を再び立ち上げた彼は、フローには偽の両親を用意する一方で、本当の両親には偽の婚約者を会わせようとする。


●●観てからだいぶ経ってしまったので、ワンポイントレビュー(という名の手抜き)で失礼します●●

#1作目は観てないけど今作の鑑賞には大きな支障は無い
#一言で言えば「馬鹿馬鹿しい」。でもコメディでは馬鹿馬鹿しい事は最重要
#「有り得ね〜」「それは気づけよ!」「アホかお前」と突っ込みながら観られる
#適度な下ネタ・エロネタもいい。熊の着ぐるみサイコーww
#動物や子供までアレしちゃうのはいいね

点は平均点ですが、気軽に楽しめて良かったです。1作目も観てみたいな。

◆パンフレット:販売無し

アリバイ・ドット・コム2

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【24-006】ある閉ざされた雪の山荘で ★★☆☆☆
category: 2024年の映画レビュー | author: moeru-movie
評判がイマイチと言う事を分かった上である閉ざされた雪の山荘でを観てみた。

オーディションに合格した男女7人の役者が、早春の乗鞍高原のペンションに集まる。
大雪に見舞われ、孤立した山荘が舞台の殺人劇という設定の舞台稽古がスタートするが、現実の世界でも一人また一人と参加者たちが消えていく。
これは本当に芝居なのだろうかという疑心が、やがて役者たちの間に生まれていく。


自分が調べた情報通りであれば、この原作は叙述トリックになっているそうな。
となると、映像化ではその面白さは表現できないし、その為に原作を改変せざるを得なくなる。
実際、結末も原作とは異なるようなので、昨今の「原作改変の是非」を語るまでもなく、あくまでも原作とは別の映画として観ないといけないのかな。

いずれにせよ、自分は原作未読なので、原作との違う云々はどうせ分かりません。
ただ、単刀直入に思った事は「面白く無い」って事。
舞台がタイトルにある「閉ざされた雪の山荘」感が無いとか言う事はこの際どうでもいい。
だけど、途中から急に出てきて「この人が犯人」みたいな展開が唐突に感じてしまったのよ。
そこに至るまでの伏線とか流れがあればまだしも、意図的かどうか知らんが端折られている気がして、あれじゃあこっちはポカーンとしてしまう。
一方で「死んだ人の死体が無い」って時点で「死んでねーんだな」というのがほぼバレバレなのも興覚め。
結果として、犯人捜しや動機をはじめとした犯行の全体像が徐々に明らかになるといったハラハラ感が薄く、何となく時が過ぎるのを見ていただけ(要するに短調に感じた)になってしまいました。
レビューを見ても、内容よりも「重岡くんの芝居は良い」とか「〇〇は可愛い」といったキャスト個人の贔屓目な感想が目立ち、内容についてはあまり響いてない様子が見て取れます。
自分はキャストとしては西野七瀬目当てで観たクチだが、正直この映画では見せ場が薄かった印象です。
(他にもクセのある女優が揃ってたからね)

そんなわけで星は2つです。
これはやっぱり原作小説を読む方が良いのかな・・・。

◆パンフレット:買って無いのでうろ覚え。850円だったか880円だったか・・・。

ある閉ざされた雪の山荘で

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【24-005】エレクション 黒社会 ★★★★☆
category: 2024年の映画レビュー | author: moeru-movie
「ジョニー・トー 漢の絆セレクション」よりエレクション 黒社会を鑑賞。

香港黒社会で最大の組織、和連勝会で2年に1度行われる会長選挙。今回、新会長の座を争うのは、冷静沈着で年長者を敬うロクと、血の気が多いが実行力を持つディーの2人。
ディーはなりふり構わぬ買収工作を進めるが、組織の調和を重んじる長老幹部たちはロクを新会長に選出。
だがこの結果に憤慨したディーは、味方しなかった人々に即座に報復を開始し、現会長のチョイガイを、会長のシンボル的彫像、竜頭棍をロクに渡すなと脅す。


要するに黒社会(日本で言う所の893)の後継者争いの話です。
と言っても、争いの結果は早々に出て、ロクが新会長になるわけですが、それを良しとしないディーが造反するような展開です。
まあ、どう見てもロクの方が人望も厚く、リーダーの資質は上だと思うんですが、ディーも強引な手法を駆使しながらも「売上」は稼いでおり、このディーを推す者も居ました。
ただ、のっけから若者に「レンゲ喰え」と無茶苦茶な指示を出す(言われた若者はレンゲを砕いてバリバリ喰っちゃう)ようなパワハラ気質。
そんな2人の争いは、途中から何故か「竜頭棍」という彫物の奪い合いになっちゃう。
ちょっと個人的にこの流れは「インディ・ジョーンズかよ!」と思っちゃって違和感を感じてしまい、若干の減点要素になってしまいました。

そんな2人の争いも、終盤で電撃的に和解。手を組むと言う事になった・・・と思いきや?という流れは何となく推測する事が出来そうな内容です。
個人的には、「馬場(ロク)と猪木(ディー)が手を組んだーー!!」みたいなイメージだけど、冷静に見えた馬場が猪木に対して意外な行動を取るのは「やっぱりそうなるよね」と大納得。
そのラストの舞台が猿山ってのも意味ありげ(ボスは1人だ!ってね)なのも良かったです。

正直、単なる時間潰しで、且つ半分寝る気で端の方で観てましたが、実際は全く寝る事無くとても面白く観る事ができました。
⇒その前日、続編となる「エレクション 死の報復」の方は入場特典のチラシだけもらって時間の都合で本編観なかったのがちょっと悔やまれます。
ぜひWOWOWででも「ジョニー・トー 漢の絆セレクション」を一挙放送して欲しいものです。

◆パンフレット:「ジョニー・トー 漢の絆セレクション」のパンフが出てたみたいだけど買ってないので詳細不明。

エレクション 黒社会

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【24-004】悪魔のシスター デジタルリマスター版 ★★★☆☆
category: 2024年の映画レビュー | author: moeru-movie
ちょうどいい感じに時間がハマったので悪魔のシスター デジタルリマスター版を観た。

モデルの女性ダニエルは、テレビ番組のエキストラ役をきっかけに知り合った青年と一夜をともにする。翌日、向かいのアパートに住む女性記者グレースは、ダニエルの部屋で青年が惨殺される場面を目撃。探偵ジョセフの協力を得て調査に乗り出したグレースは、ダニエルがかつて結合双生児であったことを知る。

日本初公開は1974年。デ・パルマ監督作品の日本初登場の1本と認識しています。
当時はまだ「ホラー」というジャンルもいかがわしいもので、ましてや「サイコホラー」なんて言葉も無かった時代。
さすがに今観ると全編通して古臭いのは仕方の無い所でしょう。
デ・パルマ作品のホラーと言えば「キャリー」が代表作ですが、それよりも前の作品でありながら、既に「デ・パルマ演出」が印象的な作品。
そんな映画を実は自分は観た事がありませんでした。
これ、TVとかでオンエアされてなかったのかなぁ?何で今まで観て無かったんだろ?と思いながら、けっこうハードルを上げて観たんですが、結果的にちょっとハードル上げ過ぎました。

文字通り「シスター」って事で、体の一部がくっついたシャム双生児姉妹の話なんですが、とにかく感じるのは、そこかしこに見受けられるヒッチコック作品オマージュ(悪く言えばパクリ)の数々です。
向かいのアパートから殺人を目撃と言うシチュエーションは「裏窓」だし、刺殺場面は完全に「サイコ」。
その他にもヒッチコックの作品を想像させるような場面がチラホラあるんだけど、オチまで「サイコ」のパクリってのはちょっと興覚め。
そんなヒッチコック風演出よりも、デ・パルマの代名詞とも言える画面分割での見せ方はやっぱり良い。
特に序盤の「男を殺しちゃったので、それを片付ける」という場面と、その隣のアパートでの「殺人らしき事をを見ちゃったので警察呼び、向かいのアパートに警官が来るまで」というそれぞれのシーンを並行で見られるのはなかなかサスペンス感が高まります。

しかし、自分はもっとこの作品に「禍々しさ」や「インモラルさ」「いかがわしさ」を求めてたんですよ。
初期のクローネンバーグ作品みたいな何とも言えない気持ち悪さみたいなのね。
そういったのが特に中盤過ぎまであまり無く、辛うじて終盤のモノクロシーン等でようやく「ヤバい描写」が出てくるわけですが、それまでは良くも悪くも手堅く纏まっちゃってる感じです。
そうなると、初公開当時はかなりショッキングだったのかもしれないが、今観ると新鮮さは無い(そりゃそうなんだが)ぶん、あまり刺さらないという感覚が勝ってしまいます。
50年以上前に作られた作品に新鮮さを求める方が間違っているのは分かってるんです。
でも、実はこの作品のリメイクである「シスターズ」を自分は観ているんです。
そっちなら面白かったのかと言うと、当時のレビューを見ても、半分寝てしまっている始末で、やっぱり刺さってません。
う〜む、古いとか関係無く、今イチ内容的に合わなかっただけなのかなぁ・・・。

そんなわけで、「スーパーマン」以前のマーゴット・キダーの振り切った芝居は良かったですが、映画自体は上げたハードルには一歩届かず、並評価です。
70年代ホラーは大好きなんだけど、こういう事もあります。めげずにまた古いホラーも観てみたいと思います。

◆パンフレット(リーフレット):500円

悪魔のシスター
左は初版

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【24-003】みなに幸あれ(ネタバレあり) ★★★☆☆
category: 2024年の映画レビュー | author: moeru-movie
何かヤバいホラーがあるって事でみなに幸あれを観てみた。

祖父母に会いに田舎へやってきた看護学生の孫(古川琴音)は、家族水入らずの楽しい時間を過ごす中、祖父母の家に何かがいることに気づく。
やがて、人間の存在自体に関わる根源的な恐怖が彼女を襲う。


「地球上の幸せには、限りがある」
そんな惹句が躍るこの作品、見ようによっては「ラストサマー」的な、もっと言えば全体的にA24っぽさがあるというか、とにかく変化球ホラーです。
いや、もっとハッキリ言おう。ズバリ「何じゃこりゃ」なホラーです。

ものすごく簡単に言えば、惹句にもある「限りある幸せ」を得るために、一家に1人、不幸を背負ってもらう人を生贄として(?)軟禁すると言う話です。
それだけだと別に面白くも怖くも無いんですが、その描き方とか場面場面とかがことごとくヘンなんです。
「怖い」と思わせる場面も、例えば白い服の髪の長い女が怖い顔して迫ってくるとか分かりやすい描写はありません。
この映画では、祖父母の田舎に帰った主人公が夜廊下を歩くと、そこに婆さんが立ってるんです。
何してるわけでは無いんです。ただボーっと立ってたり、無言で頭をゴンゴン壁に打ち付けたりするんです。
「何それ」と思う反面、夜に廊下でただ立ってるだけの婆さんって怖いよなとも思う。
それはまだ軽い方で、その生贄はブリーフ姿のオッサン(目と口は開かないように縫い付けられてる)というのもある意味すごく怖い。
で、そのオッサンを主人公が逃がそうとしちゃうもんだから一家に不幸が来ちゃう的なお話なんです。

が!そんな事はあくまでも分かりやすく言葉にしただけのもので、実際の映画はとにかくヘンです。
色々な「??」シーンが連発されますが、それが何なのかは一切説明されません。
何で食事中に急に豚のモノマネを始めるのか?(「幸せになる」事との関連性が不明)
何でババアがジジイの指をチュパチュパ舐めるのか?
その他のババアジジイの数々の奇行は何を意味するのか?
あの「味噌」は結局何か秘密があったのか?
畳擦ってボイパ始めてそれに合わせて踊るブリーフ生贄爺さん・・・全く意味不明
何で孫は急に自分の瞼を縫い付けようとし始めたのか?
そもそも何で主人公の「孫」だけがこの村の風習を全く分かって無いのか?
そして極めつけは、ババアがなんで急に孕んだのか?
そのババアの出産のために何で組体操始めるのか?

もう全てが「何じゃこりゃ」「意味分からん」の連続のわけで、それが映画の評価になっても仕方ないし、「意味分からんけど、とにかくババアジジイ怖ぇ」と感じるのもまた真実。
そういう意味では、どこかシャマランの「ヴィジット」的な感じもするが、それ以上に気持ち悪い。
あえて素人も多くキャスティングしたとの事だが、ババアもその1人で、あの超棒読み台詞も演出なのかナチュラルに台詞が言えてないのか分からんのも興味深い。

そんなストーリーも一応のオチは付くが、もはやそんな事はどうでもいい。
オチに行き着く頃には、自分の中では「あぁ、この映画は不条理ブラックコメディのホラー仕立てなんだな」と無理矢理納得してました。

さて、この映画を評価する上で欠かせないのが主人公の「孫」を演じた古川琴音でしょう。
この映画では数少ない「マトモな人」ですが、このシチュエーションに翻弄される不幸っぷりも板に付いてます。
この古川琴音が気になった人も多いと思いますが、自分が個人的に思う「古川琴音・不幸なベストアクト」は、有村架純主演の「前科者」のWOWOWドラマ版『前科者 −新米保護司・阿川佳代』の出演です。
全6話のうちの5話目・6話目に主役級で出演してますが、普通の可愛いJDだった琴音嬢が悪い男に引っ掛かって風俗に飛ばされ、クスリ漬けにされ、裁判で執行猶予付き判決を受けて有村架純の保護観察下に置かれるも、再び悪い男が現れてボロボロにされると言う壮絶な役です。
もし古川琴音と言う子が引っ掛かったなら、ぜひ(いや、絶対)観て欲しいドラマです。
アマプラで配信されてます。アマプラ会員なら無料で観られます。

次に観る機会があったら、その時は思いっきり「笑ってやろう」「突っ込んでやろう」モードで観てみようかな・・・。

◆パンフレット:1000円

みなに幸あれ

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